【トヨタ プリウス プロトタイプ 試乗】その進化は誰もが実感できる…高山正寛

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トヨタ プリウス プロトタイプ
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「きてますきてます!!」どこかのマジシャンじゃないけど、発売直前の4代目『プリウス(プロトタイプ)』に試乗したら自分の頭の中にこの言葉が降臨してきた。

3代目(現行モデル)が登場したのが2009年5月。順調に4代目が発売されれば、この6年半は、自社の『アクア』に燃費のNo.1の座を渡しただけじゃなく、他社からも「プリウスに追い付け追い越せ!」とばかりにニューモデルが市場投入された時間であったことはご存知の通り。逆に言えばこの時間を新型の開発期間にしっかりと使えたことで4代目の背負う重圧はかなりのものだろう。

とにかく、新機軸満載の4代目である。その根幹となるのは初搭載となるTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・プラットフォーム)という開発戦略だろう。他社でもプラットフォームや部品共有化は行っているけど、どうもTNGAにはもっと深~い何かが見え隠れしている。ま、これを解説していたらいくらでも書けてしまうので思い切ってバッサリ端折りますが…。

まずエクステリアデザインだが最初は驚くけど、これはもう「慣れの世界」。写真より実車のほうが全然良い。一方でインテリアはまだちょっと評価仕切れていない現実がある。『MIRAI』のような雰囲気は良しとしても、コンソールトレイなどのホワイト加飾がどうもしっくりこない。IKEAのような低価格だけど高品質、って感じ? ここにホワイトのトレイは何故? っていう部分がまだ未消化である。それでもAVナビスペースを市販モデルの装着ができる仕様にしてくれている点は嬉しいけど。

パワートレーンは劇的な新型が搭載されるとの噂もあったけど、フタを開けてみると従来と同じ「THS II」であった。しかし、方式は同じでも中身はほとんど新規設計。トヨタって真面目だよなあ…。せっかくTNGAもあるんだから「THS II 改」とか「THS Advanced」とかネーミングすればいいのに、と思いながらその出来に自信を持っているところがまたニクイ。

さて試乗である。用意されたのは15インチのニッケル水素電池仕様と17インチのリチウムイオン電池仕様。比較用に現行モデルも用意した位だからよほどの自信なのだろう。

最初の印象は「何よりも軽い」ことである。単なる重量の問題だけではなく、コーナーリング時の身のこなしが軽快なのである。これは現行モデルに乗っている人ならば誰でも感じることができる美点と言える。ニッケルとリチウムはグレードに応じて搭載が異なるはずだ。要は上位グレードはリチウムということ。トヨタは「性能差はない」と言っているが『プリウスα』でこの差というものはほぼわかっているのでまあ同じような感じだろう。

市街地走行を想定したコースでは15インチが軽快な印象を持ったが、ショートサーキットではちょっと心許ない印象。逆に17インチ仕様はしっとりとした接地感にプラスしてもっとクルマの動きがわかりやすい。

EVモードも強化されたし、従来であれば60km/h前後でカットされていたものも、状況によっては100km/hでEV走行することも可能だ。要はTNGAやパワートレーン、そして各部の改良によって静粛性はとにかく向上したことが大きい。THS IIの泣き所とも言える、エンジンとモーターが「唸る」ように聴こえる症状も音量/音質ともうまくマスキングされており、足元の結構遠くで聴こえるようになったことも好印象だ。

あと、どうしても伝えたいのがシート。形状もさることながら従来とは異なる装着方法により振動吸収性やしっかりとした座り心地も実現している。数々の腰の病気をしてきた筆者が快適と思ったのだから間違いない!

20世紀に初代プリウスで「21世紀に間に合いました」と大改革を行ったトヨタが21世紀に入り、車造りの劇的な改革を行うのがこのTNGAだろう。その1号車となる新型プリウス、歴史の証人になるも良し、ハイブリッドの新しい走りを堪能するのも良し、である。わかっていることは納車待ちは絶対なので、早めのオーダーが望ましいということだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

高山正寛│ ITS Evangelist(カーナビ伝道師)/カーコメンテーター/AJAJ会員
1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車記事&カーAVを担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関わる。カーナビゲーションを含めたITSや先進技術のあらゆる事象を網羅。ITS EVANGELIST(カーナビ伝道師)として自ら年に数台の最新モデルを購入し布教(普及)活動を続ける。またカーナビのほか、カーオーディオから携帯電話/PC/家電まで“デジタルガジェット”に精通、そして自動車評論家としての顔も持つ。
《高山正寛》

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