【PR】日本市場におけるプジョー・シトロエン・DSの“Back in the Race"戦略とは?…PCJプレヴォ社長

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プジョー・シトロエン・ジャポン クリストフ・プレヴォ社長
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プジョー・シトロエン・ジャポン(PCJ)は、今秋開催の東京モーターショーで初めて、従来のプジョー、シトロエンに、2014年にシトロエンから分離独立したDSを加えた3ブランドを、いずれも単独のブースで出展する。今年4月よりPCJ代表に就任したクリストフ・プレヴォ社長にとっても、初の大舞台となる東京モーターショー。「3ブランドそれぞれの個性をアピールしていきたい」と話すプレヴォ社長に、その真意、そして今後の展望を訊いた。

プレヴォ社長は、本国PSAにてフランス全土における販売現場での実務を経験、就任直前までプジョー・フランスの直営店全70拠点、3000名を超える従業員を統括。フランスにおけるプジョー全新車販売の25%を担うポジションに就いていた。2015年4月1日よりPCJ代表取締役社長に就任、販売網の強化などに従事する。

◆日本に合ったモデルを的確に導入する

----:日本でのビジネスは初めてということですが、まずは日本の自動車市場をどうご覧になっているかお聞かせ下さい。

クリストフ・プレヴォ社長(以下敬称略):やはり閉鎖的といいますか、輸入車市場自体は全体の10%ですので、まだまだ少ないといえます。それは、ヨーロッパで例えるならポルトガルくらいの市場規模の中でシェア争いを展開している様なものですから、大それた目標値を掲げてやっていくというよりは、ある程度の謙虚さをもって、我々のブランドメッセージを伝えていくことが重要と認識しています。

その一方で、PSAグループならではの環境技術は、非常に高いレベルであると自負していますが、日本ではまだ認められていない現状には、もどかしさもあります。

----:プレヴォ社長は長年にわたりフランスで仕事をされていた経験からみて、日本の自動車ユーザーとフランスのユーザーに違いはありますか?

プレヴォ:それほど大きな違いはないと思っています。お客様が期待していることは、フランスや日本、あるいはヨーロッパでも大きな違いはないと思います。強いていえば日本の方がお客様に対するおもてなしが、ヨーロッパに比べて重視されており、徹底されているということはあると思います。

また市場そのものをみても、やはりどちらも他社ブランドとの競合は激しく、様々なプロモーションや販売促進活動に対する、お客様の「何かお得な情報は」といった強い期待も一緒だと思います。ただお客様に対するケアに関しては日本の方が特別なものがあると考えています。

----:日本市場に関するプレヴォ社長の認識や現状分析を踏まえたうえでの、今後の取り組みなどをお教え下さい

プレヴォ:まずはプロダクトプランですが、ここはPSAグループとしても非常に重きをおいており、日本市場に投入する車に関しては日本にあった仕様に的確に合わせるという方針を徹底していきます。具体的にはプジョーブランドからは、『208』のフェイスリフトモデルを2015年末に投入します。その他にも、クリーンディーゼルエンジン搭載モデルの導入や、SUVのラインアップ強化も予定しています。

また今後、少なくとも2020年までに向けて、毎年新モデルを投入していくフェーズに入っています。それを表現する言葉としては『開花』ですね、これからたくさんの花が咲くように、どんどん新しいモデルが投入されることによって華やかになっていくといえます。

◆3ブランドの違いをより明確に

----:ヨーロッパなどと同様に日本でも、プジョー、シトロン、DSの3ブランドを独立して展開していますが、それぞれのブランド戦略についてお教え下さい。

プレヴォ:今秋の東京モーターショーで初めて、プジョー、シトロン、DSの3ブランドがそれぞれ単独のブースで出展しますので、まずそこで明確に違いを打ち出せると考えています。

改めてそれぞれのブランドの特徴を紹介しますと、まずプジョーはこだわりを持った感動と走り、さらにインテリアにも特徴があります。シトロエンは非常にポジティブで快適で、人間性にあふれています。そしてDSはアヴァンギャルドで洗練されたスピリットを持っています。

この3つの違いをクリアにこれから訴求していきますが、それにはやはりプロダクトを出していくことによって、お客様に理解して頂くことができると思います。その一番の大きな舞台が東京モーターショーになりますので、楽しみにして頂きたいと思います。PSAにとっても初の日本での試みとなりますので、非常に大きなイベントとしてとらえています。

----:日本でプジョーはかつて年間1万5000台を超える販売実績を記録し、純輸入車シェアで4位というポジションを築いた時もありました。かつてのポジションにチャレンジする考えはありますか。

プレヴォ:現在の状況にとどまることは決してないと考えています。プジョーだけでなくシトロエンやDSのいずれも、今よりももっと売れるはずだと確信しています。もちろん過去の『206』、『306』、『307』を販売していた頃とは時代背景も異なりますので単純に比較はできませんが、PSAがディーゼルにかけている力や、日本市場に着目していることなどを鑑みれば、現状でとどまることはないと言えます。

----:プジョーは日本での認知度は高く人気ブランドのひとつとして定着しています。またDSはシトロエンから切り離されたことで、ブランドの位置付けが一段と明確になりました。その一方でシトロエンブランドはどうなっていくのでしょうか。

プレヴォ:確かにプジョーはすでにブランドイメージが出来上がっていますし、DSもこれから方針を強く打ち出していく点ではクリアになっています。一方、シトロエンに関してそうした懸念がでるというのは非常に当たり前のことであると認識しています。それは日本で今、シトロエンブランドを象徴するようなプロダクトが欠けているからです。

そのひとつが『C4 カクタス』で、これがまだ日本で発売されていないということもありまして、イメージとして弱くなってしまっているのはいたしかたないと自分自身も思っています。

ただシトロエンのブランドバリューというのは確固たるものがありまして、シンプルかつ利便性で決して引けをとらない、そしてポジティブで暖かみがあるという部分は決してなくならないブランドです。『C4ピカソ』などはそのいい例です、今後もそうしたことを主張していくためには妥協はしないというところをみせていかなければいけないと考えています。それを実際にお見せできるのが東京モーターショーで、是非とも皆様に主張できればと思っています。

----:今後、日本市場においてプジョー、シトロエン、DSの各ブランドでどのような未来像を描いていますか。

プレヴォ:まずは時間をかけて「安定性」を確立していきたいと考えています。ヨーロッパを代表する企業、200年の歴史を持つ大企業が日本市場で展開していく中で、販売台数が大きく変動することは耐えられません。いくら特徴的な市場とはいえ、それなりの結果を出していくというのが我々の任務であり、そのためには私はプライドをもってあたりたいと考えています。

《小松哲也》

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