トヨタ自動車は10月1日、一部改良した『クラウン』を発売した。ITS専用周波数を活用した安全装備をオプション設定ではあるが世界初採用したのを始め、2リットル直噴ターボエンジン搭載車を追加したことなどが特徴。
秋山晃チーフエンジニアは同日都内で開いた発表会で「欧州に比べて日本は信号待ちが多く、渋滞も頻繁で、ストップアンドゴーの機会が大変多い。そういう環境の中ではハイブリッドの方が燃費が優れる。しかしクラウンのような高級車のお客様は燃費の良さを求める一方で、余裕の走り、気持ち良い加速を望まれる方がたくさんおられる。そうした観点から過給ダウンサイズエンジンを選択した」と、2リットル直噴ターボをアスリートシリーズに初搭載した背景を明かした。
同エンジンについて秋山氏は「高級車にふさわしい、どのような運転状況においてもストレスを感じさせないことに大変こだわって、トヨタ最先端の技術を多く取り入れている。例えば最適な燃焼効率を生み出すD-4ST、吸排気のバブルタイミングを最適制御するVVT-iWに加えて、エキゾーストマニホールド一体型シリンダーヘッドおよび水冷式インタークーラーを採用することで、非常にきめの細かい燃焼制御ができるようになった。快適と走りを高次元で両立することができた」と解説した。