三菱自動車工業の相川哲郎社長は7月27日に都内の本社で記者会見し、2015年11月に生産を停止する米国工場(イリノイ州)について、従業員が加盟するUAW(全米自動車労組)の協力を得て売却先を探すと明らかにした。
1988年に稼働した米工場は米クライスラー(当時)との合弁であったことからも、従業員は当初からUAWに加盟してきた。相川社長は今日まで「UAWとは良好な関係を築いてきた」とし、今回の生産停止と工場の売却についても「当初から協議を続け、協力をいただくことで合意している」と述べた。
工場の売却について、相川社長は「米国市場が好調なので、売却先を探すには有利な状況」と見ているが、「現時点で具体的な交渉相手があるわけではない」と話した。また、仮に売却先が見つからず閉鎖となる場合は、従業員への対応や、会計上の設備処分などには「適切な措置をとっていきたい」と語った。