【BMW 2シリーズ グランツアラー で愛犬と共に】3列シートならではの高いアレンジ度、スペースも十分

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BMW 2シリーズ グランツアラー で愛犬と共に
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  • 2列目シートに座るマリア
  • 2列目シートに座るマリア
  • 3列目シートに座るララ
  • 開口地上高約65cm、 開口幅114cm、開口高75.5cm

愛犬とドライブ旅行する際、まず考えなくてはならないのは、人と犬、荷物のフォーメーション、そしてドライブプランニングだ。まず大人2人+大型犬&小型犬、そして2頭のマイベッドを含む大荷物をどうやって振り分け、積み込むかだが、BMW初の3列シートモデル『2シリーズ グランツアラー』なら問題なしである。

その走りや使い勝手を検証すべく、大型犬のマリアとジャックラッセルのララを連れ、富士山中湖へ一泊ドライブ旅行にでかけた。

◆ゆったりとした空間、細かな装備も嬉しい

まずは人間のための空間から見ていこう。身長172cmのボクが電動パノラマガラスサンルーフ装着車の運転席に着座すれば、頭上にはルーフライニング内側まで20cm、 ガラス部分までなら28cmもの余裕がある。スポーツシートのかけ心地も素晴らしく、心地よい硬さでサポート性も抜群。長時間の連続運転でも疲れ知らずだった。

運転席背後の、13cmのスライド量を持つ2列目席に快適に乗り込み着座すれば、頭上に20cm、ひざ回り空間になんと最大22cmものゆとりがある。シートはイス感覚で高めにセットされ、かけ心地、前方視界の良さともに文句なし。2名乗車ならかなりゆったりできる空間だ。そして国産コンパクトワゴンにはめったにない後席用エアコン吹き出し口を完備しているため、人間はもちろん、2列目席以降に乗った、基本的に暑がりの犬も1年中、快適に過ごせるに違いない。

そして2シリーズグランツアラーの3列目席。基本的には子供用、緊急席的シート、空間という印象を受けたが、簡単な操作で手動格納すれば、開口地上高約65cm、 開口幅114cm、開口高75.5cm、フロア奥行き98cm、フロア幅最大133cm、高さ最小77cmという完全にフラットかつ広大なスペースが出現する。さらにラゲッジ側面にあるレバーを引けばリモートで2列目席を倒すことができ、そうなると2列目席部分にやや角度は付くものの、フロア奥行きは164cmに達する(運転席背後までは184cm!)。大型犬2頭でもゆったりできるスペースだ。

今回は大人2人、大型犬1頭、小型犬1頭の乗車だが、例えば、大型犬のマリアをその広々としたラゲッジスペースにマイベッドを敷いて乗せ、小型犬のジャックラッセルのララを2列目席片側に。その横と足元の広大なスペースに人間と犬の荷物…といったフォーメーションも可能。2列目中央席部分を倒せば、ラゲッジ部分に乗った犬と1列目席の飼い主のアイコンタクトも可能で、マリアも安心してドライブを楽しむことができるのだ。このクラスの国産ミニバンにはないパワーゲートの装備は、閉める際、バタン、ガシャンという音、振動がなく、犬の耳にやさしいことも、細かいことだが愛犬家に「いいね!」と言わせるポイントだろう。

さらに人間が3人なら2列目席片側を使えばよく、人間4~5人乗車でも3列目席を両側、または片側格納したフラットスペースに犬と、フックで固定した荷物を載せ、積み込めばいい。アレンジば自由自在である。

そうそう、BMWには純正の犬のシートベルトとも言えるドッグセーフティベルト、2/3列目席の前後ヘッドレストにワンタッチで固定し、バスタブ状になり、シートやドア内張りを汚れから守ってくれるユニバーサルリヤシートカバーといったドッググッズも揃う。今回は後者を2列目席に使いマリアを乗せてみたが、おかげで室内は汚れ&抜け毛知らずだった。

◆犬も大満足の一流サービスと食事を堪能

宿泊するのは、ほとんど高級リゾートの趣あるホテル凛香富士山中湖リゾート。チェックインしたあとは、まずはマリアたちをドッグランで遊ばせ、中庭と呼べる場所にあるドッグプールへ。人間用のデッキチェアもあり、リゾートホテルのプールサイドで優雅に水遊びする犬たちを眺めている…そんなエクスクルーシブな気分に浸れる。ホテル棟西側にある山中湖温泉のドッグスパで「いい湯だな~」と犬たちを温泉体験させ、体が濡れても(人間用の足湯でもある)すぐ横にトリミングルームがあり、タオルやドライヤーが用意されているから安心便利である。

そうこうしているうちにいよいよ待ちに待った2階にある高級フレンチレストランを思わせる白を基調とした、床材もまた白い大理石のレストラン「旬」での夕食の時間だ。ここはシェフのいるレストランであり、フレンチベースのおはしで食べられる、国産の旬な素材にこだわった和洋創作フルコースディナーが自慢。コースは前菜、お造り、スープ、お魚、口直しの氷菓子、メインの甲州牛のサーロインステーキ、ご飯物 、香の物、シェフ特製デザート、紅茶またはコーヒーと続き、およそ2時間をかけて静かで優雅なディナーを、豊富なワインリストから選んだスパークリングワイン、白ワインとともに味わった(写真のメニューは撮影当日の一例)。

あわびや伊勢エビなどのオプションメニューもあるコースディナーに感動したのは人間だけではない。ボクたちがワインで盛り上がっていても、犬たちから「自分たちだけずるいよ!」とクレームがまったく出ないのには理由がある。そう、このレストランでは愛犬用コース料理も用意されているのだ。マリアは抜け目なく、チェックインしたときにスタッフに注文。ララとともに器も美しい国産鶏と山梨らしいほうとうのチキンブイヨンのオードブル、魚料理、肉料理、ロールケーキのデザートの全4品のコースをハグハグとおいしそうに、幸せ気分いっぱいにたいらげた。

お風呂は客室内は非温泉だが、快適なバスタイムが過ごせるゆとりあるスペース。しかし入るべきは紅葉の湯、白樺の湯と名付けられた2つの露天付き山中湖温泉だろう 。時間帯によって男女が入れ代わり、両方の温泉につかることができる。また、洗い場は独立したブースになっていて、快適そのもの。

翌朝の朝食は前日のうちに洋食か和食かを選択できる。2名で訪れた場合、1人が洋食 、1人が和食というチョイスも可能。ガラス張りの明るく広々としたモダンなレストランでいただく朝食に、人間も犬と幸せいっぱいの気分になれる…って、犬たちも またまた愛犬朝食を注文していたのだった。

そうそう、ホテル凛香はエレベーターにも特別な仕掛けがある。マリアがエレベーターにのったとき、前足でよいしょっと、「ひらく」、「とじる」ボタンの下にある「ペット」というボタンを押したのだが、大型犬が乗っているときにこれを押すことで、2/3階エレベーターホールのエレベーター 呼び出しボタンの下に「大型犬乗ってます」的な「ペット」という表示が点灯するのである。フロアの清潔なパブリックトイレの数の多さなど、設備に凝りまくっているのがこのホテル凛香富士山中湖リゾートなのである。

◆多人(犬)数乗車、ワインディング走行でも上々の燃費

現時点で、愛犬と泊まれる超高級リゾートホテルとしてもっとも新しい1軒であるホテル凛香富士山中湖リゾートは、ペットと泊まれる宿でめったにない地下駐車場を完備。防犯カメラも設置されているため、安心して駐車できるところも特筆すべき点。 BMWオーナーにぜひ訪れてほしい、飼い主も愛犬も幸せでエクスクルーシブな気分に浸りきれる、山中湖湖畔に佇む、とっておきの一流ホテル並みのサービス、ホスピタリティに満足できる大人の隠れ家的リゾートだった。

帰路は往路の東富士五湖有料道路でもなく、籠坂峠経由でもなく、裏道の730号線~147号線のワインディングロードを走り一気に御殿場方面へ(約30分)。夏休みシーズンでも渋滞を回避しやすく、またBMWならではの痛快な操縦性と超絶に滑らかなエンジンフィールを気持ち良く楽しめ、極めて高い安定感を実感しやすい“駆けぬける歓び”を堪能できるルートだ。山中湖の帰り道にお薦めである。

最後に報告したいのは、今回の2シリーズ グランツアラー 218dの実燃費。一部、撮影のため先を急いだ区間を含め(大人2名、犬2頭、大荷物&エアコン25度オート設定)、東京~山中湖往復で約16km/リットル。モード燃費の約75%を記録したのだから燃費性能は優秀である。より愛犬にやさしい運転に徹すれば、実燃費はさらに伸びるはずである。この経済性なら愛犬とドライブに出かける機会もグッと増えるというものだ。

ホテル凛香富士山中湖リゾート
山梨県南都留郡山中湖村平野2645-1
TEL:0555-62-6400
料金:平日 大人1泊2食 23760円~/1名(入湯税別)
ペット1頭 3000円(犬種、サイズ一律)
ペット預かり1頭1回3000円

《青山尚暉》

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