HV・PHV・EV世界市場、2030年には1000万台を突破…富士経済

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三菱i-MiEV、トヨタプリウスPHV、日産リーフ
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富士経済は、HV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)と関連部品の世界市場を調査、その結果を「2015年版 HEV、EV関連市場徹底分析調査」にまとめた。

調査結果によると、2014年のHV、PHV、EVの合計世界市場は203万5600台。2025年には680万8000台、2030年には1179万4000台、2035年には1705万1000台に達すると予測している。

2014年のHV世界市場は172万台。日本は、ガソリン価格の高騰や、トヨタとホンダの車種拡充により市場は拡大。北米はガソリン価格の下落と、投入車種が少なかったことから縮小した。欧州は、2021年からCO2排出量の規制が厳しくなることから増加。中国は日本車の実績増加により大幅に拡大した。2015年以降は、日本では日産の新車種投入により、市場は拡大する見込み。日本以外でも、車両価格や利便性においてPHVなどに比べて優位性があり、2035年は、2014年比3.7倍の631万台が予測される。

2014年のPHV世界市場は12万台。欧州ではオランダに加えて、補助金政策の後押しを受けた英国の市場が拡大した。中国ではBYD『Qin』の販売が好調で、大幅に拡大。北米はフォードの販売が好調だったことに加え、VWなどによる新車種の投入により拡大した。2015年以降も米国や欧州、中国などでは補助金政策の下支えにより市場が拡大すると予想される。欧州では、2025年以降ディーゼル車からPHVへの置き替えが進む、PHVが電動自動車の主流になると予想される。

2014年のEV世界市場は19万台。投入車種の増加に加え、1車種当たりの販売台数も飛躍的に増大し市場は拡大した。欧州やカリフォルニアなどエコカーキャンペーンが盛んなエリアにおいて、充電インフラの増加やこれに伴うサービスの充実以外にもEVの価値を認識するユーザーが着実に増加したと考えられる。欧州などでは、航続距離の延伸、EVならではの技術やサービスがさらに充実することで、リピート需要に加えて新規ユーザーを取り込み、市場は大幅に増加すると予想される。2020年代前半までは補助金などを起爆剤に市場は急拡大し、その後EVの定着とともに2035年までは堅調な推移が予測される。

《纐纈敏也@DAYS》

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