2015年6月の世界新車販売、年率換算で8720万台…マークラインズ

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グローバル・ライトビークル販売
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自動車産業ポータルを運営するマークラインズは、業務提携する英国の調査・コンサルティング会社LMC社による、2015年6月の世界新車販売台数を発表した。

それによると、6月のグローバル・ライトビークル(乗用車・小型商用車)販売は、前年同月比2.2%増。季節調整済み年率換算販売は前月とほぼ同じ8720万台/年だった。ここ数年成長の柱であった中国市場の販売が減少。米国および西欧市場は好調だったが、ブラジルやロシアは引き続き不調だった。

米国は、前年同月比4.0%増の147万5062台で、6月販売としては2005年以来最高となった。季節調整済み年率換算は1710万台/年。労働市場の改善、高い消費者心理、低い金利、多額の自動車メーカーの販売奨励金、例年より低い夏のガソリン価格などの要因が、消費者を自動車購入へと向かわせている。カナダも過去最高の販売を続けており、同1.2%増の17万8000台。季節調整済み年率換算では181万台/年だった。

東欧は、ロシアの需要の劇的な急落の影響を受けて減少を続けている。ロシアは同約30%減、1-6月累計では同36%減。しかし、ロシアを除いた東欧地域は好調で、同約20%増、1-6月累計では前年同期比14%増となっている。西欧は同約14%増と好調だった。ギリシャ問題の懸念がまだ西欧地域の消費者には波及していないようだ。

中国市場の季節調整済み年率換算販売は2280万台/年となり、5月と比べて4%以上減少した。季節調整済み年率換算ベースの販売では、1-6月までの6か月間のうち、5か月が前月比マイナスになっている。中国市場の6月販売は同約2%減。春節休暇の1・2月を除き、6月はグローバルな金融危機以降初めて前年同月比ベースでマイナスになった。

日本の季節調整済み年率換算販売は500万台/年弱へと少し盛り返してきた。夏のボーナス支給、労働市場の改善、株価の上昇が販売をサポートしている。韓国は、MERSウィルス感染拡大で販売が減少するという予想に反し、季節調整済み年率換算販売は185万台/年と過去最高となった。SUVへの強い需要が販売を押し上げている。

ブラジルでは悪化する経済とともに、自動車販売も減少を続けている。6月の季節調整済み年率換算の販売は240万台/年となったが、これは2008年のグローバル金融危機以降で最低の販売ペース。過去25年で最悪の不況が迫っており、消費支出に打撃を与えている。変動が激しいアルゼンチン市場は、販売が大きく振れ続けている。6月の季節調整済み年率換算販売は、5月に17%減少した後に31%急上昇。大統領選挙のために政府支出が急増したことが販売を押し上げた。

《纐纈敏也@DAYS》

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