【トヨタ シエンタ 新型発表】「一筆書き」をデザインに取り入れた理由

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トヨタから発売された新型『シエンタ』は、アクティブで楽しい生活をイメージさせ、何処かへ出かけたくなるようなクルマにしたいという思いからデザインをスタートさせたという。

そう話すのは、トヨタ自動車東日本デザイン部第2デザイン室第2デザイングループの東浦潤一さんだ。「機能一辺倒であるとか、エモーショナルな部分だけでは、なかなか感情に響かない。そこで、普段身に着けているものや、身の回りにあるもので、良いな、欲しいな、使ってみたいなと思うものを見てみると、機能的なところと、エモーショナルなところが良い感じでバランスが取れている」と話す。

そこで、機能一辺倒でデザインするのではなく、その機能をきちんと踏まえつつ、ユニークな表現をクルマに取り入れることを考えた。そうすることで、「乗ってみたくなるような、いままでとは違った新しい世界を見せてくれるクルマが出来るのではないか」という。

その一例が一筆書きのアイディアだ。例えば、ヘッドライトから下のガーニッシュに抜けたり、フロントウインドウ下端からサイドウインドウを通り、スライドドア後端へつながるなどのラインである。東浦さんは、「もちろん一筆書きありきで始まったわけではない」としたうえで、「シエンタのようにアトラクティブなクルマは、(ユニークさを表現すると)下手をするとおもちゃっぽくなってしまい失敗する。それをクルマとして、楽しいが、大人っぽくもまとめたいと、一筆書きのアイディアを採用した」と説明する。

書道は、“とめ”“はね”“はらい”などの筆の動きを経て、文字として一つにまとめる。そこで、東浦さんは「筆の運びが一度止まって、線はつながってはいないものの、筆の流れとしてはつながっている。そこを意識すれば、アトラクティブ(楽しげ)なアイディアも、よりシンプルにまとめることが出来る」。そこでこのアイディアを取り入れ、デザインをまとめたと語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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