【三菱 アウトランダーPHEV 改良新型】ワークス参戦へ、相川社長「三菱ファン増える」

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三菱 アウトランダーPHEVラリー仕様
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  • 監督兼ドライバーの増岡浩氏
  • 三菱自動車工業取締役社長兼COOの相川哲郎氏(左)と監督兼ドライバーの増岡浩氏

三菱自動車は『アウトランダーPHEV』を用いてワークスでのラリー活動を行うと発表した。10月24日に開催される“バハポルタレグレ500”に出場する予定だ。

ラリー活動の位置づけについて、三菱自動車工業取締役社長兼COOの相川哲郎氏は、「現場での色々なノウハウが市販車にフィードバックできる。また、世界唯一のツインモーター4WDを使い、他車と競争して勝つということで、ブランドイメージも上がるし、三菱ファンも増える」と述べる。

バハポルタレグレ500は、ポルトガルの古都で、スペインの国境近くの丘陵地帯にあるポルタレグレを基点に約500kmを走破するラリーだ。そのコースはハイスピードの土と石が混ざったグラベルコースで、丘陵地帯のくぼみはぬかるみがあるなど、ラフロードが主体となっている。ドライバー兼監督の増岡浩氏によると、「わずか20分のサービス時間以外は、500kmをほぼノンストップで走りきりという過酷な競技だ。特に我々が参加する電動車両のモーターやバッテリーには大きな負担がかかることが予想される」とコメント。

今回の参加車両は、これまでのラリー活動で得られたノウハウをもとに、新型アウトランダーPHEVのラリーカーを製作したものだ。期待する成果として増岡氏は、「PHEVシステムの高出力化や、低燃費化、そしてツインモーター4WDの走破性と操縦安定性など、電動車両技術や四輪制御技術の先行開発をラリーを通じて行い、他車とは一線を画したアウトランダーPHEVというオンリーワン商品を磨き上げていくこと」とした。

基本的には市販車をベースに、競技に参戦するためにFIA(世界自動車連盟)の車両規定で定められた、ロールケージや安全燃料タンク、6点式シートベルトなどの安全装備を装着。そのうえで、「PHEVシステムの高出力化を図り、ツインモーター4WDには専用セッティングを施した」(増岡氏)。

これはPHEVシステム、ツインモーター4WDの信頼性、機能性を検証するための改造で、「バッテリーは電圧と容量をアップさせるために大型化。このため燃料タンクを後輪軸の前方から後方へ移動させた。なお、エンジン、モーター、ジェネレーターは位置とサイズを変更せずに高出力化を図っている」という。

そのほか、ワイドトレッド化と同時に最低地上高を上げ、サスペンションストロークを増大させることで、ラリー専用の大径タイヤとホイールを装着。これらも、「PHEVシステム、ツインモーター4WDの技術検証を、より高次元、ハイスピードで行うための改造だ」とした。

最後に増岡氏は、「世界の沢山の人の前でアウトランダーPHEVの走りの良さを実証したいと考えている」と意気込みを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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