航空会社のアテンダントが特急に「搭乗」―。4月11日、池袋~西武球場前間で運転された西武鉄道の臨時特急『スタジアムエクスプレス』に台湾の航空会社「チャイナエアライン」の客室乗務員が乗車し、車内放送などで台湾の観光をPRした。12日も乗車し、同様の放送などを行う。
客室乗務員の特急乗車は、西武プリンスドーム(埼玉県所沢市)のプロ野球公式戦「埼玉西武ライオンズ対千葉ロッテマリーンズ戦」(4月11・12日)で行われるイベント「台湾デー」の一環。西武鉄道によると、航空会社の客室乗務員が列車に乗車して車内放送などを行うのは同社では初めてで、「全国的にも珍しいのでは」という。
特急に乗車したのは、チャイナエアラインの日本人客室乗務員1人。往復とも乗車し、往路では車内アナウンスと、チャイナエアラインの時刻表などの配布を行った。復路では、西武球場前駅ホームに設けられた特急改札口付近で乗客を出迎え、時刻表やボールペンなどを手渡したほか、往路と同じく車内アナウンスを行った。
車内アナウンスでは「特急スタジアムエクスプレスにご乗車くださいまして、ありがとうございます」といった一般的な車内放送のほか、台湾の観光をPRする放送も。東京からの飛行時間、気候や食文化などの紹介に加え「台湾では今、空前の自転車ブームが訪れています」として、自転車をかついだまま地下鉄に乗れることや、サイクリングロードやレンタサイクルの整備が進んでいることなども紹介した。復路の池袋駅到着直前の放送では「次は空の旅で皆様と再会できますことを、心よりお待ち申し上げております」と締めくくった。
西武プリンスドームでの「台湾デー」では、台湾伝統芸能の披露や中国語での選手呼び出し、台湾往復航空券と宿泊券が当たるイベントなどを実施。西武ホールディングスは3月、台湾の鉄道を運行する台湾鉄路管理局と友好協定を締結しており、今回のイベントもその一環として行われている。