筑豊電気鉄道は3月5日、新型車両「5000形」の営業運行を3月14日から開始すると発表した。ダイヤ改正やICカード「nimoca」の導入にあわせる。
5000形は3車体2台車の超低床式電車。床面の高さを従来の車両より約40cm低くしており、乗降口のステップ・床面と駅ホームの段差をほぼなくした。車体は運転席前の正面ガラスに曲面ガラスを採用。「『やさしさ』をイメージする先頭形状」にしたという。
車体のベース色はピンク。5000形の導入を支援した福岡県や北九州市、中間市、直方市の花を連想させる色を採用している。車内は木材を使用するとともにホワイトの木目柄をベースとし、座席はマルチストライプでデザインした。このほか、車内照明にLEDを採用。IGBT-VVVFインバーター方式の制御装置と電力回生ブレーキを備え、電力消費量を大幅に削減する。
初日の3月14日は、黒崎駅前10時57分発の貸切列車から運行を開始する予定。これに伴い10時30分から11時まで、同駅で出発式が行われる。通常の営業運行は黒崎駅前12時24分発の筑豊中間行きから開始する予定。当面は平日の上下計20本と土曜・休日の上下計26本が5000形で運行されるが、火・水曜は検査のため運行しない。
筑豊電鉄は1956年の開業以来、西日本鉄道(西鉄)からの借入・譲受車で列車を運行してきた。5000形は筑豊電鉄初の新造車両となる。