前置きが長くなったが、今回取り上げるVector S Jは、Vector Jの廉価版だ。低価格化の手法は単純明快。Vector Jでは左右それぞれのペダルに組み込まれていたセンサーを、Vector S Jでは左側だけにした。実勢価格は半額近い10万円前後。こうした方法で低価格化ができるのもペダル組み込みタイプのメリットだろう。
このように、多くのサイクリストが敬遠してしまうだろう「価格」の問題をクリアしたVector S J。10万円前後と聞けば多少の敬遠は残るも、より手を出しやすくなったことに違いはない。
ここまでは、Vectorシリーズの特徴や歴史を主に触れた。次回はVector S Jを実際に使用してみての印象をお届けする。
《山田正昭》