組み込み機器向けグラフィックス描画関連製品などを開発するエイチアイ(東京・目黒)は、オートモーティブワールド2015(東京・有明)で、メータークラスタとインフォメーション表示が一体となった横一面の高輝度マルチディスプレイを参考出展した。
従来のクルマでは、計器類やナビは別々に表示され、ドライバーの視点は前方視界を注視しながらそれぞれの表示に目を配らせる。デモ展示されていたこのマルチディスプレイには、ステアリングの奥に横一直線に設置されたディスプレイにあらゆる情報が表示されていた。
「このデモ表示は左ハンドルの設定で、左右に外部機器がとらえるクルマの前後の映像、右にナビ画面を表示している」と同社。ディスプレイを注視せずに状況を把握できるように、音声合成によるインフォメーションも流れる。
「これは、ルネサス エレクトロニクスのハイエンド車載情報端末向けチップ『R-Car H2』のスペックをフル活用させた次世代車載HMI(ヒューマンマシンインタフェース)デモ。これまでバラバラにあった情報をひとつに統合したディスプレイを早く確実に制作できることをアピールしたい」(同社)
同社は、複数のディスプレイや外部機器を一元的にコントロールできる「エックスビーンズUIコンダクター」が、近未来のHMIをスピーディに具現化させることを伝えていた。