富山市は北陸新幹線の延伸開業を記念し、市内で運行されている路面電車を無料で利用できる「新幹線開業記念キャンペーン」を実施する。同市が1月5日、発表した。
3月14日に長野~金沢間が延伸開業する北陸新幹線の沿線自治体は、新幹線駅と観光地などを結ぶ二次交通の活性化を模索している。富山市によると、市内宿泊者を対象に、富山地方鉄道(富山地鉄)が運営する富山軌道線の環状線系統(セントラム)と富山ライトレールが運営する富山港線(ポートラム)を半額で利用できる券を以前から配布しているが、北陸新幹線の延伸開業を機に無料キャンペーンを実施することにした。
キャンペーンは3月14日から12月31日まで実施。セントラムを含む富山軌道線の全線・全系統とポートラムに2回分乗車できる無料利用券を、市内の宿泊施設で一人につき1枚配布する。無料利用券の有効期限は2016年3月31日まで。
また、3月14日から22日までの土曜・休日は「まちなか電車サービスチケット」と題し、富山軌道線の全線・全系統が2回分乗車できる無料利用券を一人につき1枚、富山駅前などで配布する。こちらの有効期限は今年3月31日までとなる。
このほか、富山大学の合格者を対象に半額利用券などを配布する「とやまライフスタートキャンペーン」も3月頃に実施する予定。富山市は「これらの事業を通じて、観光客の利便性向上や、中心市街地の回遊性を高め、本市の魅力を体験していただくとともに、公共交通の利用の啓発を図ってまいりたい」としている。