鉄道・運輸機構、佐世保線複線化事業で準備書の手続き開始

鉄道 行政
九州新幹線西九州ルートはフリーゲージトレイン(写真)の導入を前提に武雄温泉~長崎間の工事が行われている。在来線走行区間では佐世保線肥前山口~武雄温泉間の複線化が計画されており、このほど環境アセス準備書の手続きが始まった。
  • 九州新幹線西九州ルートはフリーゲージトレイン(写真)の導入を前提に武雄温泉~長崎間の工事が行われている。在来線走行区間では佐世保線肥前山口~武雄温泉間の複線化が計画されており、このほど環境アセス準備書の手続きが始まった。
  • 佐世保線複線化事業の対象区域(環境影響評価準備書より)。現在は単線となっている佐世保線肥前山口~武雄温泉間を複線化し、武雄温泉駅で九州新幹線西九州ルートの線路と接続させる。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)はこのほど、佐世保線肥前山口(佐賀県江北町)~武雄温泉(武雄市)間で実施する複線化事業の環境影響評価準備書を作成した。佐賀県知事と関係市町長に送付し、12月26日から公告・縦覧を開始した。

同区間の複線化は、新鳥栖~長崎間を結ぶ九州新幹線西九州ルートの関連事業として行われるもの。西九州ルートは現在、軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の使用を前提に武雄温泉~長崎間のみ工事に着手しており、新鳥栖~肥前山口~武雄温泉間は在来線の長崎本線・佐世保線に乗り入れる。在来線乗り入れ区間のうち肥前山口~武雄温泉間は単線であることから、輸送力強化を目的とした複線化が計画されている。

計画によると、事業範囲は肥前山口~武雄温泉間13.7kmのうち約12.8km。西九州ルートの線路に接続する武雄温泉駅の手前は高架橋になるが、それ以外は地平に路盤を整備する。大町駅の肥前山口方や北方~高橋間のほぼ中央部は北側に線路を増設し、それ以外は南側に線路を増設する。動力は電気(交流2万V)で、設計最高速度は130km/hとなる。

準備書の縦覧期間は2015年1月26日まで。これと並行して1月13日から21日まで、沿線で準備書の説明会を開催する。開催日は江北町が1月13日、大町町が1月14・15日、武雄市が1月20・21日。いずれも開催時間は19時からとなる。準備書に対する意見書は2月9日まで郵送・ファクスで受け付ける。

《草町義和》

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