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【GARMIN GDR45DJ インプレ後編】ドラレコの常識超える意欲的な新機能、使い勝手はいかに

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品

この冬、GARMINから登場した前後録画対応のドライブレコーダー『GDR45DJ』、前編ではスペックや主な機能を紹介したが、後編の本記事では実際に使ってみた印象についてレポートしたい。

◆取り付けはやや手間も、使い心地は良好

まずは取り付けだが、安全運転支援を含む全ての機能を使おうと思うと少しばかり面倒だ。電源はシガーライターに差し込んで、とはいかずアクセサリーと常時電源を配線しなければならない。フロントウインドウ、リアウインドウそれぞれにカメラを固定し、それを配線で接続する必要もある。車種にもよるが、配線を目立たないように取り回すのはかなり手間のかかる作業になるだろう。この手の作業に慣れていない人は、ショップなどに取り付けを依頼したほうが無難だ。

取り付け後は走行する地域に合わせて電源周波数を設定するなど各種の設定をおこない、ディスプレイを見ながらカメラの角度を調整する。ウインカーレバーの動きを検知するTLSセンサーを取り付けて、本体と無線接続の設定を済ませば使用する準備は完了だ。

設定が済めば、使い心地は良好。特に操作をする必要はなく、イグニッションをONにすれば撮影を開始する。ディスプレイがないドライブレコーダーだと、ちゃんと録画されているか、カメラの角度が正しいか、気になるものだが、本機ではそういった心配はない。ディスプレイでいつでも確認できるからだ、また、ディスプレイ表示が気になるようなら普段はバックライトを消しておくこともできる。

使ってみてすぐに気がついたのだが、本機のGセンサーは設定が大幅に変更されたようだ。以前のモデルはちょっとした段差を通過するだけでもイベントとして検知し、その部分の映像を削除しないようにロックしていた。しかし、本機ではもっとも高感度に設定しても、通常の走行ではまず反応しない。本来、衝突など事故の衝撃を感知するものなので、感度設定は改善されたと考えていいだろう。このあたりは如実に進化を感じ取れるポイントだ。

撮影したデータはmicroSDカードに保存されるが、付属する8GBのカードではわずか1時間分の映像しか保存できない。万一の事故に備えるためならこれでも十分といえるが、ドライブレコーダーをドライブ旅行の記録に使う人もいる。その場合は32GBのカードが別途必要だろう。とはいってもClass10の高速microSDHCカードでも2000円前後なので、大きな出費とも言えないだろう。もちろん、録画モードの設定を変更して解像度を落せば録画時間を増やすことができるが、前後カメラの映像を同時に録画できる録画モードは720pDualという1種類だけだ。


◆専用ソフトで走行場所や速度を表示しながら再生

記録した映像はAVIフォーマットで、Windows Media Playerなど汎用の動画再生アプリケーションでも再生できる。しかし、前後のカメラの映像が繋げられた縦長の映像なので、快適視聴とはいかない。そこで、専用ソフトの「GDR PCTool」が用意されている。このソフトは本機に付属のMicroSDカードに保存されているのでパソコンへのインストールは簡単だ。

このソフトを使うとフロントカメラの映像が大きく表示され、リヤカメラの映像はワイプで小さく表示される。クリック一発で入れ替えも可能で、快適に視聴することが可能だ。また、このソフトでは走行している場所を地図上に表示し、その時の速度も表示できる。ドライブ旅行の記録としては最高の仕様といえるだろう。また、Gセンサーのデータをグラフ表示することも可能だ。

こういったデジタルデバイスの付属ソフトは使いにくいのが常だが、このソフトはかなりよく出来ており、操作性がいいし、動作も非常に安定している。ただ、非常に惜しいと思った部分もある。LDWSなどの警告の作動状況が記録されないことだ。ふらついた運転をしてしまいLDWSによる警告が出たり、全走車に追突しそうになってFCWSの警告が出れば、その動画を再生したくなるのは当然だ。しかし、その部分を探す方法がないのだ。

映像には音声も記録されているので、警告音がなるところを探せば一応、警告が出た部分はわかる。しかしそれを探すのは非常に大変だ。また、動画を再生していて、「この時Gセンサーの感度設定はどうなっていたかな」などと思うこともよくあった。こうした設定内容を確認できる機能もぜひ欲しいところだ。


◆前後録画の威力は絶大、視野角の広さも実感できる

録画された映像のクオリティはGARMINならではの高画質だ。解像度が高いだけでなく、明るいところが白飛びせず、暗いところが黒つぶれせずにしっかりと再現されている。カタログスペックだけで中身の伴わない「フルHD」が増えている昨今だが、それとは全く違うしっかりした映像だといえる。

視野角の広さも実感できる。人間の目の視野角は180度以上もあるそうだが、両目で同時に見える角度は120度くらいだという。だからというわけでもないだろうが、水平視野角120度の本機の映像は、運転時に実際に見ていた視野と近い感じで、違和感がない。逆に視野角100度程度のドライブレコーダーの映像だといかにも狭い範囲を切り取った映像という感じになる。

万一の事故を記録するという意味でも、この視野角は非常に有効だ。交差点での出会い頭の事故を考えるとよくわかるが、事故の原因は大抵、横からくるものなのだ。視野角が広いほど、それを早く捉えることができる。

一方リヤカメラの映像は普段あまり見ないもので、なかなか興味深い。運転中は常にミラーを見ているわけではないので、後で映像を確認すると以外なものが写っていることもある。事故を想定した場合、リヤカメラのメリットは追突された時に、その相手を録画できることだろう。他のドライブレコーダーでは絶対に真似のできないことだ。


◆安全運転支援やセキュリティ機能の有効性は

本機の特徴であるLDWS(車線逸脱警告)は、使用するのに少し手順が必要だ。初回の使用時は、本機が起動してから30秒以上待ってからTLSセンサーの電源ボタンを押し、さらにそのまま30秒待つ必要がある。走行を開始してLDWSが作動する速度(40~80km/hの間で設定可能)になると走行レーンが自動認識され、ディスプレイ上にグリーンで表示される。

この機能を使用するには運転を開始するたびに、本機が起動してから10秒以上待ってからTLSセンサーの電源ボタンを押す必要がある。なお、TLSセンサーのバッテリーは通常の使用で半年程度で交換する必要がある。

車線を逸脱しそうになると、緑だった走行レーンが赤に変わり、警告音が鳴る。シチュエーションによって作動する場合としない場合があり、精度向上の余地はありそうだ。また警告音は、それが車線逸脱なのかFCWS(前方衝突警告)なのか、あるいはなにかほかのエラーがあったからなのか判別しにくいので、音声での警告が欲しいところだ。

一方、駐車中に異常を検知して録画する機能も実際に使ってみるとあまり実用的ではなかった。カメラに動くものが映ればその前後30秒の映像を記録する機能で、仕様通りに間違いなく作動してくれる。しかし、どんな駐車場にしろ、車両の前後を人や車両が通過することは珍しいことではない。したがって、この機能を有効にしておくと駐車中もかなり頻繁に録画が行われる。

ある日、コインパーキングに駐車したところ、その駐車場のとなりの建物が工事中で、ブルーシートが掛けられていた。そのシートが風で動くのに反応してしまい、本当に駐車中、休みなく録画しっぱなしということがあった。安全に万全を期すのであれば現状の使用でも問題はない。ただ、単純にGセンサーに連動して録画する仕様ならば、無駄な映像も記録されず、当て逃げ車両を撮影できる可能性も高いので、そのような撮影モードも用意してくれるとありがたい。

ドライブレコーダー本来の機能である走行中の映像記録については、GARMINらしい完成度の高さで文句のつけようがない。GARMINが初めて前後同時録画を可能にした「GDR35D」を発売して以降、追従した他社の製品はいくつかある。それらに比べると今回発売されたGDR45DJはむしろ低価格で、前後同時録画できるモデルの中では最安クラスといっていい。

ドライブレコーダーも低価格化が進んでおり、後方の録画さえ諦めれば2万円以下で本機と同じくらい高性能なドライブレコーダーはいくらでもある。定評の高精細・高感度画質をさらに向上させながら、意欲的な新機能を投入した、GDR45DJはドライブレコーダーに新たな付加価値を提案するものだ。そのように考えると、安全運転支援・防犯の機能と後方録画を備えた本機は、後付けドライブレコーダーの最高峰モデルとして十分な評価に値するといっていいだろう。
《山田正昭》

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