米国の電気自動車メーカー、テスラは20日、『モデルS』のオーナーを対象としたバッテリー交換プログラムの試験運用を開始すると発表した。ステーションでの充電ではなく、バッテリーそのものを交換することで充電にかかる時間を約3分に短縮することができるという。
テスラは昨年、ロサンゼルスで開催したイベントの中でモデルSのバッテリー交換技術を初公開。「この技術によりモデルSのオーナーは充電の際、“時間”を取るか“無料”を取るか選べるようになる」と同社は説明する。
現在テスラは世界312のステーションで1748以上の専用充電器「スーパーチャージャー」を展開している。スーパーチャージャーを使用することで1時間で航続距離640km分の充電が無料でおこなえる。今回のバッテリー交換の取り組みにより、新たに「時間」という選択肢を加える。
今回の試験は、米国カリフォルニア州ハリスランチのスーパーチャージャーステーション向かいにある特設施設で実施。バッテリー交換は予約制で、料金は「プレミアムセダンのガソリンを満タンにするよりも少しだけ安い」という。作業時間は、約3分。
まずは技術テストと需要を調査し、技術資源と資金投資に値するかを見極めていく。今後は、自動化と車両側の改良が進むことで、作業時間を1分以下に短縮することも可能だとテスラは説明する。