JR東日本、上野東京ライン・北陸新幹線延伸で大変化…春のダイヤ改正

鉄道 企業動向

宇都宮線・高崎線・常磐線と東海道線を結ぶ「上野東京ライン」の運行開始、北陸新幹線の延伸開業と、2015年3月14日ダイヤ改正の目玉が集中しているJR東日本。首都圏や信越エリアの鉄道利用者の多くが変化を実感する改正となりそうだ。

■新幹線
北陸新幹線の長野~金沢間延伸開業にともない、『かがやき』『はくたか』『つるぎ』が運転を開始する。現在は「長野新幹線」として東京~長野間で1日27往復の『あさま』が運転されているが、ダイヤ改正後は『かがやき』『はくたか』『あさま』の合計40往復に。新たに開業する長野~富山間は『かがやき』『はくたか』計25往復、富山~金沢間は『かがやき』『はくたか』『つるぎ』計43往復が設定される。東京~金沢間を直通運転する『かがやき』『はくたか』は全列車E7系・W7系を使用し、これまで『あさま』では座席の利用のみだった「グランクラス」の営業も開始する。

新たに登場する列車のうち最も速い『かがやき』は東京~金沢間を2時間28分で結び、上越新幹線と在来線特急を乗り継ぐ現在のルートより1時間23分短縮。東京~長野間でも現行より4分短くなる。現在は東京駅を朝6時頃出発しても金沢到着は10時台となるが、『かがやき』の下り始発は東京6時16分発~金沢8時46分着で、金沢には9時前に着けるようになる。同列車は長野着7時39分で、長野へも現行の『あさま』初発(東京6時24分発~長野8時08分着)より早い時間に到着できるようになる。

現在は長野~大宮間ノンストップ列車などもある『あさま』は各駅停車、または熊谷・本庄早稲田・安中榛名のいずれかを通過(列車によって2駅・全駅通過もあり)する列車に変更。運転本数は減るが、長野県内の既存中間駅に停車する列車は『はくたか』と合わせてこれまでと同じ本数が維持される。このほか、通勤・通学客向けとして、平日朝に上越妙高~長野間で臨時『はくたか』を2本(上越妙高6時36分発・7時51分発)を運転する。

首都圏と北陸を結ぶ速達ルートが北陸新幹線に移行することから、上越新幹線の本数は現行より削減される。東京~新潟間の『とき』が1往復減るほか、『たにがわ』は東京~高崎間で7.5往復、高崎~越後湯沢間で7往復減る。

■北陸新幹線関連在来線
北陸新幹線の延伸開業に伴い、JR東日本エリアでは信越本線の長野~直江津間がJRから経営分離され、長野~妙高高原間がしなの鉄道、妙高高原~直江津間が新潟県を主体とする第三セクター・えちごトキめき鉄道に引き継がれる。しなの鉄道の路線名は「北しなの線」、えちごトキめき鉄道の路線名は「妙高はねうまライン」となる。

これまで上越新幹線と接続して北陸方面へのアクセスを担ってきた在来線特急『はくたか』『北越』は廃止。新たに北陸新幹線アクセス特急として、新潟~上越妙高・新井間に特急『しらゆき』が登場する。同列車と北陸新幹線『はくたか』を乗り継ぐことで、新潟~金沢間を約3時間10分で結ぶ。上越妙高駅での新幹線・特急乗り継ぎには、『しらゆき』の特急料金が半額となる乗継割引が適用される。

『しらゆき』が運行を開始する新潟~新井間の快速『くびき野』は廃止され、新たに115系電車による同区間の快速列車が2往復新設される。同時に、第三セクターとなる直江津~長野間の快速・普通『妙高』も廃止となる。

■上野東京ライン
宇都宮線・高崎線・常磐線と東海道線を結ぶ「上野東京ライン」の開業に伴い、各線の運行体系が変化する。宇都宮線・高崎線は東海道線と相互直通運転を実施。常磐線は品川駅まで乗り入れる。大宮~東京間は現在より9分短い36分、柏~東京間は7分短い39分で結ばれる。

朝の通勤時間帯は、宇都宮線・高崎線・常磐線から1時間あたり各5本が東海道線へ直通。昼間は1時間あたり宇都宮線・高崎線各3本、常磐線は特急2本・特別快速1本・普通1本が直通する形となる。1日あたりでは、平日ダイヤの場合宇都宮線から54本、高崎線から57本、常磐線から39本が東海道線に乗り入れ、上野始発の東海道線列車が5本(うち1本は快速)設定される。東海道線から各線へは(東京始発を含む)、58本が宇都宮線、54本が高崎線、38本が常磐線へ乗り入れ、上野止まりの東海道線列車も朝方に12本設定される。

常磐線の特急は、現在の『スーパーひたち』『フレッシュひたち』から、速達タイプの『ひたち』と停車駅が多いタイプの『ときわ』に変わる。全74本のうち44本が品川駅発着となり、10時~16時台の上下計28本は全て品川発着となる。このほか、常磐線の特別快速が北千住にも停車するようになる。

■在来線
首都圏の在来線では、京浜東北線の快速が新たに神田駅に停車するようになる。上野東京ラインの開業に合わせ、土曜・休日には御徒町にも停車する。

また、南武線では快速が通過運転を行う区間を、現在の川崎~稲城長沼間から全線に拡大。稲城長沼~立川間の快速停車駅は府中本町・分倍河原の2駅で、川崎~立川間の所要時間は現在より5分短い42分となる。稲城長沼~立川間には合わせて各駅停車を増発する。このほか、武蔵野線・京葉線・横浜線などで増発を行う。

列車の廃止・減便では、「最後のブルートレイン」として運転を続けていた、上野~札幌間を結ぶ寝台特急『北斗星』が定期列車としての運転を終える。定期運転終了の理由について、JR東日本は「北海道新幹線開業に向けた『総合監査・検査』等の実施による青函トンネルの夜間作業間合いの拡大」や「車両の老朽化」を挙げている。JR北海道の発表によると、8月下旬頃まで臨時列車として運転される予定となっている。

房総方面の特急列車も廃止・減便が行われる。東京~佐原間の『あやめ』が廃止となるほか、東京~館山間の『さざなみ』は君津~館山間を廃止。新宿・東京~銚子間の『しおさい』も減便し、上りの全列車が東京行きとなる。東京~安房鴨川間の『わかしお』も減便される。磐越西線で運転している、485系電車を使用した快速『あいづライナー』も、車両の老朽化に伴って運転を取りやめる。

このほか、奥羽本線の高擶~天童間には新駅「天童南」(山形県天童市)が開業。普通列車が下り18回(土曜・休日は19回)・上り17回停車する。所要時間は高擶~天童南間と天童南~天童間ともに約2分になる。また、ダイヤ改正から1週間後の3月21日に、東日本大震災で運転を見合わせている石巻線の浦宿~女川間2.3kmが運転を再開し、同線が全線復旧する。

■その他
サービス面での変化では、今年3月のダイヤ改正で登場した特急『スワローあかぎ』の料金体系を変更。乗車日・区間のみを指定した「座席未指定券」を発売するほか、50km~100kmまでの指定席特急料金を現行より150円安い1000円、100km~150kmまでを10円安い1550円とする。同列車の運転開始とともに発売を開始した「スワローあかぎ料金券」は廃止する。「座席未指定券」は『成田エクスプレス』でも新たに発売する。

気仙沼線BRT・大船渡線BRTでは、ICカード乗車券「Suica」の利用が可能になる。BRT運行区間では、これまでは専用のICカード「odeca」のみ利用可能だった。BRT車内では「Suica」のチャージは可能になるが、発売は行わない。また、定期券は従来通り「odeca」での発売となる。
《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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