豊田通商は、同社が出資するアルゼンチンのリチウム開発会社サレス・デ・フフイが、アルゼンチン北西部フフイ州オラロス塩湖でリチウムの本格生産を開始したと発表した。
サレス・デ・フフイは今後、炭酸リチウム換算で年間1万7500トンの生産を目指す。
豊田通商は、オーストラリアの資源開発会社オロコブレと、2010年1月からオラロス湖でのリチウム資源を開発するための事業化調査を実施してきた。2012年12月にはアルゼンチン・フフイ州から開発許認可と採掘権を取得し、サレス・デ・フフイへ25%出資した。
オラロス塩湖から、かん水を汲み上げてリチウムを精製する工場を建設し、実証してきたが今回、本格生産を開始した。アルゼンチンで日本企業がリチウム開発を手掛けるのは初めて。
豊田通商では、精製工場で生産した炭酸リチウムの100%販売代理権を取得しており、今後、需要増加が予想される炭酸リチウムを日本を含む全世界へ販売し、リチウムの上流から下流までのサプライチェーン構築を目指す。
日本へは2015年1月頃から出荷する予定。