台湾鉄路管理局といすみ鉄道はこのほど、姉妹鉄道提携を締結したと発表した。ツアーの実施やフリー切符の相互乗車キャンペーンなどを行う。
今回、姉妹鉄道提携を締結したのは、台湾鉄路が運営する二水(彰化県二水郷)~車テイ(南投県水里郷)間29.7kmの集集線と、いすみ鉄道が運営する大原(千葉県いすみ市)~上総中野(大多喜町)間26.8kmのいすみ線。いすみ鉄道は「地域の足を守ってゆくために観光鉄道化を目指し、路線の長さや沿線の景色などに共通点があり、姉妹提携に至りました」としている。
いすみ鉄道によると、まず11月29日から12月1日までの日程で、集集線の乗車を含む「台湾鉄道三昧ツアー」を実施。続いて12月上旬、姉妹鉄提携の締結を記念した1日フリー切符の発売とヘッドマークの掲出を行う。
2015年1月頃からは、フリー切符の相互乗車交流を実施する方向で調整している。使用済みのいすみ線1日フリー切符を集集線1日フリー切符に引き換えて利用できるようにするとともに、集集線の使用済み1日フリー切符をいすみ線の1日フリー切符に引き換えて利用することもできるようにする。姉妹提携記念乗車券も同時期に発売する予定だ。
台湾鉄路と日本の鉄道各社は近年、路線や駅、車両ごとに姉妹提携を結んでおり、2012年に台湾CK124蒸気機関車とJR北海道C11形蒸気機関車(C11 170)の姉妹提携を締結。2013年には台湾の松山駅(台北市)がJR四国の松山駅(松山市)との姉妹駅提携を締結したほか、台湾の平渓線と神奈川県の江ノ島電鉄でフリー切符の相互乗車キャンペーンが始まった。今年4月には台湾の平渓線と秋田県の由利高原鉄道が姉妹鉄道提携を締結している。