札幌市交通局は10月31日、地下鉄東豊線に導入する新型車両「9000形」の車両外観が完成したと発表した。2015年4月下旬頃から営業運転を始める。
9000形は東豊線の可動式ホーム柵設置事業にあわせ、老朽化した従来車の置換用として計画された新型車両。従来車両の台車や連結器の一部を再利用することでコストの低減を図っている。
自動列車運転装置(ATO)とワンマン運転に対応しており、各車両に車椅子スペースを設けるなどユニバーサルデザインを導入。非常はしごを編成両端の先頭車のほか中間車にも設置するなど、安全対策を強化した。また、LED車内照明やVVVFインバーター制御装置を採用して省エネルギー化を図る。
交通局によると、外観のコンセプトは「爽やかでシンプルなデザインとし、親しみがもてる外観」。白を基調とし、東豊線のラインカラーであるスカイブルーを扉部に施した。デザインの決定に際しては、札幌市立大学デザイン学部の学生と交通局の若手職員による意見交換会を実施し、各デザイン案の印象評価や改良点の意見を出し合ったという。
9000形は現在、車内設備の組立が進められており、12月中旬頃には車両基地に搬入。走行試験などを実施し、2015年4月下旬頃の営業運転開始を予定している。