【新聞ウォッチ】貿易赤字拡大、自動車の対米輸出6カ月連続前年割れ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年10月23日付

●ガソリン14週連続下落、163.9円(読売・1面)

●タカタ製、1000万台リコール、エアバッグ欠陥、米で波紋、訴訟続発、議会も調査(読売・8面)

●貿易赤字最大5.4兆円、上半期、燃料輸入額は横ばい(読売・9面)

●消費税10%自民内で攻防、42議員、延期提言へ会合(朝日・2面)

●中古車の個人売買仲介、「お見合い」サイト業者増加(朝日・8面)

●防げ、車内の「足投げ出し」、電車の座席工夫(朝日・8面)

●円安明暗くっきり、外国人旅行者増加、貿易赤字拡大(朝日・9面)

●政労使会議、年功序列見直し思惑ずれ(産経・11面)

●タイ、自動車生産16%減、9月、15カ月連続マイナス(日経・9面)

●三菱自、一転最高益に、最終30%増、円安で採算改善、4~9月(日経・13面)

ひとくちコメント

2014年度上半期(4~9月)の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が5兆4271億円の大赤字だったという。赤字は下期を含む半期ベースでは7期連続で、上期だけ でみると13年度(4兆9963億円)を上回り、比較可能な1979年以降で過去最大の赤字額となったそうだ。

財務省が発表した貿易統計(速報)で明らかになったもので、きょうの各紙にも「貿易赤字最大5.4兆円、円安も輸出伸びず」(産経)などと、経済面で大きく報じている。

それによると、原子力発電所の稼働停止に伴う液化天然ガスなど燃料輸入が円安も影響して膨らんだ一方、輸出の増加は限定的であったことから、貿易赤字が拡大したという。

なかでも、超円高で生産拠点の海外移転を加速した自動車は、英国向けの輸出などは拡大したものの、米国向けの自動車輸出は6カ月連続で前年割れになるなど、もたつきもみられる。

来週からは大手自動車メーカー各社が2014年度上半期の中間決算を相次いで発表する。すでに、三菱自動車は中間連結業績予想について上方修正を発表した。台数減に伴い売上高は減少したものの、資材費等コスト低減に継続的に取組んできたことに加え、円高是正による為替の好転もあり、前回予想よりも営業利益が77億円増益。税引き後の純利益も179 億円増益の見通しだという。

台数の減少は生産活動に影響を及ぼすが、円安が決算上で追い風になっていることは間違いない。

《福田俊之》

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