メルボルンの路面電車に無料エリア! 世界最大の路線網を誇るトラムに乗ってみた[写真蔵]

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D-class電車を路面の高さから見る。メルボルンの道は坂道が多い。だから、レールに圧着するブレーキが付いている。
  • D-class電車を路面の高さから見る。メルボルンの道は坂道が多い。だから、レールに圧着するブレーキが付いている。
  • La Trobe Stからビクトリア港を眺める。St Vincents Plaza駅へ向かうW-class電車(Route 30)が見える。
  • Queen Victoria Market駅で電車を降りる。市場のなかにあるカフェで地元の女の子や男の子に出会った。
  • 再び電車に乗って、Flinders Street Station方面へと行く。
  • 電子マネーカード「myki」にチャージ。液晶画面には利用履歴などが映し出される。
  • プラットホームでチャージした電子マネーカード「myki」を持って電車に乗る。車内に設置されているタッチパネルにカードを近づける。
  • Z-classの車内の光景。次の駅で下車したい客は、蛍光灯の下に張られている紐を引っぱる。運転士はその合図で電車をホームに停車させる。
  • 冬枯れのSwanston Stを走るA-class電車。この写真の左手に、メルボルンのシンボルといわれるFlinders Street Stationがある。
オーストラリア第2の都市、メルボルン。「世界で最も住みやすい都市ランキング」(英誌)に4年連続1位に輝いたこの街には、世界最大の路線網を誇る路面電車が走っている。そのYarra Tramsが9月25日、運賃無料エリアを設けると発表。さっそく乗って降りて街をさ迷ってみた。

路線長250km(軌間1435mm、停留所数1763)、24のルートを持つYarra Trams。無料エリア実施は2015年1月1日からと発表。運賃ゼロの範囲には、球場や港が整備された湾岸エリアのDocklands、南半球最大の市場といわれるQueen Victoria Market、メルボルン最大のターミナルであるSouthern Cross Station、エドワード王朝様式のFlinders Street Stationなどが含まれる。

9月中旬、冬のFlinders Street Station。その北側にあるメルボルン中心街から電車に乗ってみた。観光客やビジネスマンなどでにぎわうCollins Streetに立つ。Yarra Tramsのカラフルな電車が道路の中央を行き交っている。

Yarra Tramsの車両は9形式。A-Class(1両、Comeng製)、B-Class(2両、Comeng製)、C-Class(3両、Alstom製)、C2-Class(5両、Alstom製)、D-Class(3両、Siemens製)、D2-Class(5両、Siemens製)、E-Class(5両、Bombardier Transportation製)、W-Class(Melbourne & MTB製)、Z-Class(1両、Comeng製)。1950年代生まれの“W”と、2000年代の“D2”や“E”が同じレールの上を走っている。

まず、日本の「Suica」と同じように、電子マネーカード「myki」にチャージ。自分が乗りたい電車がやってきたら手を上げる。電車のドア付近にある受信機にカードをタッチ。すると電車はクラクションを鳴らし、走り始める。電車から降りるときが興味深い。座席上に張られている紐を引っぱって、乗務員に「次の駅で降ります」と伝えるのだ。

朝市を見に、Prahran Market駅で下車。色とりどりの野菜や魚、牛肉やラム肉などが並ぶ市場内を歩く。Market Lane Coffeeでひと休みし、「Flat White」と呼ばれるコーヒーを片手に大通りを歩いてみる。

道の中央にYarra Tramsが走り、その両脇に自動車用道路が敷かれている。Yarra Tramsのほとんどが併用軌道で、専用軌道の区間はわずか。メルボルン動物園やロイヤルパークのそばに敷かれた専用軌道区間は、ひと気のない静かな森を電車が走っている。

Victoria Streetなどの大きな道になると、これに自転車用道路が加わる。歩行者、自転車、プラットホーム、自動車、Yarra Tramsと、それぞれレーンがある。プラットホームに立っていると思っていたその場所が、実は自転車用道路で、危ない思いをしたときもあった。

また、大きな交差点で見かけた光景に驚いた。右ウィンカーを灯したクルマが、最も左の車線に入る。「メルボルン名物」と言われるフックターン(Hook Turn)だ。メルボルンでは、電車とクルマの接触事故を防ぐため、右折車に2段階右折を指示する交差点があるのだ。

Yarra Tramsでは、新旧さまざまな車両が駆けているほか、無料循環ルート「City Circle Tram」や、レストラン電車「Colonial Tramcar Restaurant」なども走る。そんなYarra Trams が、2015年、市内中心部や湾岸エリアの運賃を無料にする。

夕方、レーンウェイ(Laneway)と呼ばれる路地裏を歩く。小さなバーでビクトリアビター (Victoria Bitter)を注文。フットボール好きの中年男性二人が話しかけてきた。

「どのチームを応援してるんだ? 日本人はどんなビールを呑むんだ? Victoria Bitterはうまいか? Eureka Towerには行ったか? 観覧車(Melbourne Star Observation Wheel)もいいぞ! 日本ではどんなクルマが流行ってるんだ?」
《大野雅人》

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