【フォード エコスポーツ 試乗】違和感ない視点にクロカン要素も…桂伸一

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『フィエスタ』と同じシャーシをベースに造られたのが『エコスポーツ』だが、外観はもちろん、背の高さ、室内に乗り込んで見ても、まったくの別物。エンジンもこれは4気筒だし…共通項はトランスミッションくらい。

SUVは背が高くて苦手。という女性陣は多い。我が家の話で恐縮だが、次期愛車を選択する際に、個人的にはスポーツSUVを狙ったのだが、カミさん曰く「あんなに背の高いのは乗れないし、何を踏みつぶすかわからないわよ!!」と脅してくる。

意中のSUVは“そんなに背が高くない”と言っても聞く耳持たず。

何が言いたいのかというと、クルマを操縦するうえで、ドライバーが高い位置に座る事は視界の点から決して悪い事ではない、ということだ。ただ着座する位置が地面から高いと、不安感、不安定感をいだくのもまた無理もない話。

エコスポーツの“高過ぎない”シートの座面の位置は不安も不自然な印象もなく、見下ろす視界の広がりが、自車と回りの交通環境を上から見ながら操縦する感覚で扱いやすい。

フォードでもっともコンパクトなSUVがエコスポーツだ。ということでセダン系の“低いシート高”から乗り換えても、違和感なく見下ろす視界に移行できる。というか、ヒトが歩行する時の目線の高さに近いため、セダンやスポーツカー系に座るよりも自然だといえる。

“本格SUVの前に乗せて慣れさせる”事を狙ったが、じつはこのシートの高さは、カミさん的に丁度だったようで、乗せてみるといつもの不平が出ない事と、手頃なボディサイズも前後左右、四隅の感覚がつかみやすいと言う理想のサイズ感に、これで十分と思われてしまった。

走行性能は背の高さに関わらず、街乗りは力強いエンジンが軽快な動きを生み、小気味良く走りまわる。高速走行では、逆に背の高さを感じさせない腰の座った安定性により、コーナリングからレーンチェンジでも不安なく快走する。

凹凸の激しいダートや、川渡りなど、「クロスカントリー」モデルの走破性を持つ事も身をもって体験した。

コンパクトSUVながら、その実力は「クロカン」の要素も合わせ持つところがエコスポーツの大きな魅力といえるだろう。

■5つ星評価
パッケージ  ★★★★★
インテリア/ ★★★
パワーソース ★★★★
フットワーク ★★★★ 
お薦め度  ★★★★☆

桂伸一|モータージャーナリスト/レーシングドライバー
1982年より自動車雑誌編集部にてリポーター活動を開始。幼年期からの憧れだったレース活動を編集部時代に始め、「乗れて」「書ける」はもちろんのこと、読者の目線で見た誰にでもわかりやすいレポートを心掛けている。レーシングドライバーとしての戦績は、アストンマーティン・ワークスからニュルブルクリンク24時間レースに参戦。08年クラス優勝、09年クラス2位。10年は…!? レース直前にスポンサー絡みのドライバーに割り込まれて不参加。世知辛い世の中であります。

《桂伸一》

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