9月17日~19日までの3日間、国内東京ビッグサイトで行われたビジネストレードショー「EVEX(EV・PHV普及活用技術展)2014」。
同イベントのセミナー会場では18日、APEV(電気自動車普及委員会)主催による電気自動車(EV)の普及についてのシンポジウムが開催された。約250名もの事前聴講予約があり、セミナー会場は同シンポジウムの聴講に来た大勢の人の熱気に溢れていた。
「美しさ×EV」によるEVの魅力アピール
同ディスカッションは、APEVの代表幹事で「モンスター田嶋」の異名で有名なラリードライバー田嶋伸博氏によるEV普及促進イベント「ハレアカラEVキャラバン」の紹介からスタート。このハワイ・マウイ島で9月12日に行われた美しさとEVを掛け合わせてEVの素晴らしさをアピールを行ったという報告で始まった。
続いて韓国より来日したゲストスピーカー、IEVEOC(International Electric Vehicle Expo Organizing Committee)パク事務局長による「Gloval EV Platform in Jeju(チェジュ島におけるグローバルEVプラットフォーム)」の紹介が行われた。
パク事務局長によると、チェジュ島は充電器の設置密度が世界でもトップレベルで、風力発電による豊かなグリーンエネルギーを備えていることから、EVの普及に適した環境に恵まれているという。また同氏は、2030年には公共の交通機関を含む自動車の100%をEVに移行し、完全な”カーボンフリーアイランド”になることを目標としていると報告した。
◆世界のEV普及に後れをとる日本
東北大学未来科学技術共同研究センター 副センター長・教授 鈴木高宏氏からは日本におけるEV普及の現状報告と、同氏が携わったEV普及に関するプロジェクトの紹介が行われた。
2013年時点において世界で最もEVが普及している都市は、ロサンゼルスの8494台、神奈川県2183台、パリ1750台という順番であった。しかし2014年になると、パリ3万327台、ロサンゼルス2万0115台、神奈川県5,223台という順番になり、EVの普及において先行していた日本が加速する世界のEV普及に遅れをとるようになった、という報告がされた。
◆ドライバー・ユーザー目線のEV
レーシングドライバーの井原慶子氏からは「どこにあるのかが一目瞭然なフランスの充電スタンドと、どこにあるのかが分かりづらい日本の充電スタンド」についての体験談や、「乗って楽しいEV」、「運転して気持ち良いEV」の素晴らしさなど、世界で活躍するレーシングドライバーならではの意見を述べた。