新型『デミオ』で注目したいのが「『マツダコネクト』レス仕様」が選べ、そこに新たな別のナビシステムが装着可能になったことだ。マツダコネクトは『アクセラ』に初めて採用されたものの、ナビゲーション能力にユーザーからの不満が噴出。新型デミオでの対応が注目されていた。
新型デミオ用に新たに用意されたナビシステムは「マツダ スマートナビゲーション(スマートナビ)」と呼ばれ、新型デミオの新車注文時に「オーディオレス」を選択した場合にのみ装着が可能になる。価格は税別で12万9000円。9月26日のガソリン車モデルと同時に発売が開始される。
「オーディオレス」が選べるのは、ガソリン車では「13C」「13S」、ディーゼル車が「XD」の3グレード。上級グレードの「13S Lパッケージ(ガソリン車)」と「XD ツーリング(ディーゼル車)」「XD ツーリングLパッケージ(同)」は選べない。つまり、上級グレードを選んだ場合、アクセラと同様にマツダコネクトしか選択肢はないというわけだ。
では「スマートナビ」とはどんな機能を持っているのか。
システムはケンウッド製。同社に取材すると「市販ナビで販売されている『彩速ナビ』がベース」なのだという。モニターはマツダコネクトと同等の7型WVGAで、ナビユニットは別体式で組み合わせる。モニターを取り付けた後は、前後を専用カバーで隠すため、見た目はマツダコネクトを取り付けた状態と大きくは変わらないようだ。
オーディオレスではマツダコネクトのロータリーコマンダーも非装着となるため、スマートナビのインターフェイスは画面上でのタッチパネル操作が基本。見逃せないのはオーディオレス車にはステアリングに「HOME」「NAV」の各操作スイッチと、オーディオコントロールスイッチが装着されることだ。
「HOME」ではナビのHOMEメニュー表示が可能になり、長押しすると目的地検索メニューへと切り替わる。「NAV」は現在地を表示するもので、長押しすれば画面表示をOFFにすることもできる。後付け装着のシステムながら、利用頻度の高いスイッチをステアリングに用意したことは高く評価したい。
AV機能については、地デジがワンセグ、AM/FMラジオ、SDカード/USB端子装備による音楽/動画再生機能、Bluetooth対応などを搭載する。iPod/iPhoneへの対応も果たしているという。
マツダコネクトのナビ機能に対して不安を持っていた人にとってはまさに「“待望”のナビシステム登場」となったわけだが、選択に当たって注意すべき点もある。それは現時点ではシステムの拡張性に制限があるってことだ。CDプレーヤー(1万5000円・税別)とETC車載機はすぐに組み合わせ可能だが、CD/DVDプレーヤーや地デジのフルセグチューナー、DSRC車載機との連携は2015年半ばまで待たないといけない。