マハティール・モハマド元首相は、「22年間首相を務めたが、マレー人のメンタリティを変えることはできなかった」と失敗を認めた上で、「誰かに聞かれれば、マレー人は怠け者だと答える」と言明した。
アナス・ズベディ氏の新作「ワハイ・ムラユ」発刊イベントに出席したマハティール氏は、マレー人が正直さや誠実さに欠けていると断言。「マレー人は人のものであっても、お金をもっていくことを何とも思わない。私は自分の目でこれを見てきた」「自分のものでないものを取るということは盗むということだ」と厳しく批判した。
またマハティール氏は、怠惰な者の代表として暴走族に言及。高等教育機関で男子生徒が30%しかいないことを挙げ、「彼らは愚か者ではなく多分怠け者なのだ。(失敗して)後ろめたいという感覚を持たないなら失敗するだろう」と述べた。
その上で戦後に急速な復興を遂げた日本を手本とする「ルックイースト(東方)政策」を導入するなどして意識改革を図ってきたことに触れ、「日本人は失敗したら恥ずかしいと感じる。彼らは何事にも真剣に向き合う」と指摘。それらの努力にも関わらすマレー人を変えることができなかったことへの無念をにじませた。