【BMW X4 試乗】 35i Mスポーツ、上質な6気筒エンジン仕様はジェントルな走り…諸星陽一

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BMWの新型SUV『X4』の3リットルモデルは35iは、BMWでも数少なくなってしまった直列6気筒エンジンを搭載するモデル。

BMWの6気筒エンジンについては手放しで高評価を与える人が多いが、私はそうは思っていない。しかしながら今回のX4とこの3リットルターボエンジンとの組み合わせは絶妙。クルマのキャラクターとのマッチングもいい。

BMWではSUVのことをSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ぶ。こうしたSAVをはじめとした高級SUVには、すでにRVとしての要素は求められていないといっていい。もちろん、舗装されていない道があるような国では別だが、日本など道路事情のいい国で高級SUVに求められるのはセダンの乗り心地とワゴンのユーティリティ、そして若干高い視線と言える。

そうした高級SUVらしさを見事に演出するかなめとなっているのがこの6気筒ターボエンジン。あくまでもなめらか、あくまでも静か、そしてあくまでもトルクフルなこの6気筒ターボエンジンが生み出す走りは、上級サルーンにも劣らないものだった。

4気筒モデルは軽快に走り、ハンドリングを楽しむような雰囲気だが、この6気筒モデルはその走りに落ち着き感がある。言わば、4気筒は若いキャラクター、6気筒は熟年のキャラクターだ。そして普通に走っているとき6気筒は落ち着きはらっているが、いざアクセルを踏み込めば4気筒を凌駕する走りができるのは当然。

通常時で500リットル、フルラゲッジで1400リットルの容量を誇るラゲッジルームは、電動ゲートオープン機構を採用。両手がふさがっていてもリヤバンパー下に足を入れるとゲートがオープンするなど実質上の使い勝手もバツグンにいい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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