BMWが4シリーズに追加した『4シリーズグランクーペ』は、BMW初のミドルクラスセグメントにおける“革新的な”4ドアクーペだという。
革新的とした理由について、ビー・エム・ダブリュー広報室 製品広報の星川聡さんは、「ユーザーの期待値が高いこのセグメントにおいて、デザイン、走り、機能性のすべてにおいて妥協なく高次元に実現しているからだ」と説明し、その中でも、「まずデザイン。そして、BMWならではのドライビングダイナミクス、つまり走りと、4ドアモデルの優れた機能性を持ち合わせていることが特徴的だ」とする。
そのデザインは、「BMWならではのショートオーバーハング、ロングエンジンフード、後方に配置されたキャビンというプロポーションを維持し、エレガントで美しいシルエットを実現。そのうえで、『4シリーズクーペ』に対し、わずかにルーフトップが高められ(プラス12mm)、ルーフエンドが伸ばされた(ルーフライン全体でプラス112mm)結果、さらに伸びやかでエレガントなシルエットを実現している」と話す。
ドライビングダイナミクスについて星川さんは、「4シリーズクーペと同じく卓越したドライビングダイナミクスを実現している」とし、その根拠として、クーペと同じホイールベース/トレッド比を維持しているからだとコメント。『3シリーズセダン』の比率が1.82に対し、4シリーズクーペ、グランクーペともに1.78と1.8を切る数値だ。星川さんは、「FR4ドアモデルで1.8を切る数値のクルマは非常に珍しく、約50:50の理想的な前後重量配分と相まって、非常に俊敏でダイレクトなハンドリングを実現したクルマだ」と述べる。
では、『3シリーズグランツーリスモ』とではどうか。上記の数値比較では3シリーズセダンよりも大きい1.87となる(他が2810mmに対し2920mmとホイールベースが長いため)。つまり、「きびきびとしたドライビングというよりも、安定した走行性に、後席の居住性やラゲッジスペースなどの実用性を高める方向がグランツーリスモで、よりエモーションなスタイリングと、ドライビングダイナミクスに重点を置いたクルマがグランクーペなのだ」とその相違点を語った。