【Garmin GDR 190J インプレ前編】ツインカメラで実現した超広角200度ドラレコ、その実力は | レスポンス(Response.jp)

【Garmin GDR 190J インプレ前編】ツインカメラで実現した超広角200度ドラレコ、その実力は

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品

万一の事故を記録し、法的な証明にもなるドライブレコーダー(ドラレコ)。ドライバーにとって新たな必需品となりつつある。すでにいくつものドラレコを発売し、その高性能と高画質が高い評価を得ているGarmin(ガーミン)から、他にない特徴を備えた新製品が発売された。これから購入するなら有力な候補となりそうな注目モデルだ。


◆人間の視野を超える200度の視野角で録画、横からのアクシデントも確実に記録する

ドライブレコーダーはカー用品店でもたくさんの商品が並び、今や人気商品、そして成長市場となっている。メーカーから見れば市場が飽和ているカーナビに代わる主力商品として期待も大きいのだろう。各メーカーとも力の入った新製品を次々と発表しており、競争はかなり激しい。

アウトドアや車載で使用するGPS機器のトップブランドであるGarminも、このジャンルに進出してすでにいくつかの製品を出しているが、矢継ぎ早にまた新たなモデルを投入してきた。それがここで紹介する『GDR 190J』だ。

Garminのドライブレコーダーといえば、GPSを標準搭載し、画質・機能・価格面でもライバルの上を行く高級機というのが共通したスタンスだ。そして、どの機種もオンリーワンといえる個性的な機能を搭載している。これまでには、カーナビとドライブレコーダーを組み合わせた複合製品をいち早く市場に投入したり、前方だけでなく後方も撮影できるモデルなどがあった。

本機もその路線を受け継いでおり、ほかにはない独創的な機能を搭載してきた。それがデュアルカメラによる視野角200度の撮影だ。つまり、真横を通り越して、やや後方まで視野に収めて撮影ができるのである。

200度というのは人間が両目で見える視野とほぼ同じ。ドライバーが見たものを記録するという意味では理想的だし、交通事故ではその原因となる車両なり人物が正面から現れることは少なく、左右どちらかの横方向から飛び出してくることが多い。それを考えると、ドライブレコーダーは予行方向も撮影できることが非常に重要なのだ。

しかし、一般的なドライブレコーダーの視野角は90度から、頑張っているモデルでも120~140度くらいだ。一般にカメラの視野角を広くするには広角レンズが必要だが、広角にするほどコストがかかるし、広角側ほど周辺画質が低下して歪みも大きくなる。

しかし、単一のレンズでは広いと言っても120度+αくらいまでが限度。たとえば一眼レフカメラ向けにある魚眼レンズには視野角(画角)が180度近いものもあるが、非常に大きく重い上に、かなりの高価になっている。視野角を広げるのはそれほど難しいことなのだ。ちなみに、多くのドライブレコーダーは視野角を「対角」で表記しているが、これは画面の対角線、つまり斜めの視野角であり、水平視野角に換算すれば対角の表記よりかなり狭くなる。もちろん本機は水平視野角が200度となっている。

なぜ本機はこれほどまでに飛び抜けた視野角を実現できたかというと、本機の写真を見れば一目瞭然だが、カメラを2台搭載しているから。これなら1台で(中身的にはレンズとイメージャで2台分のコストはかかるが)画角を無理なく広げることができる。広角レンズと違って垂直視野角は増えないが、ドライブレコーダーで上下方向の画角は必要ないし、人間の視野角も垂直方向には狭いので実用的には問題にならない。


◆2台のカメラと大型ディスプレイで本体サイズは大きめ、車種により取り付けには苦労するかも

本機の概要を改めて紹介しておこう。カメラはCMOSの300万画素のものを2台搭載。それぞれが720P(1280×720)の映像を撮影可能で、本機はその映像を横に並べて合成し、1080P(1920×1080)のフルHD動画として記録する。ただし、720Pを横に連結するとフルHDの縦横比よりずっと横長になるため、記録される映像は上下が黒い帯で覆われたものとなる。

本体サイズは縦82ミリ横100ミリ、厚さ31ミリ。ドライブレコーダーとしてはかなり大きい方だと言わざるをえないだろう。このサイズになったのは2台のカメラだけでなく、3インチという大型ディスプレイや本機を1時間30分駆動できるバッテリー、スピーカーなどを搭載しているためだ。もちろん、GPSアンテナやGセンサー、マイクなども内蔵している。

この大きさで、取り付けに支障はないのか、筆者の所有車に実際に取り付けてみた。知っている人も多いと思うが、本機のようにフロントウインドウに直接取り付けるドライブレコーダーには法的な制限がある。フロントウインドウ全体の上部から20%の範囲内(ウインドウの上下長が80センチなら上から16センチ以内)にブラケットを取り付けなければならないのだ。本機の説明書ではさらに、ワイパーの拭き取り範囲内にカメラが入ること、エアバッグの動作を妨げないことなどの条件を上げた上で、ルームミラーの裏に設置することを推奨している。

ルームミラーの裏に設置するのはほとんどのドライブレコーダーの常套手段だが、本体が大きく、しかも前後方向に長い本機では、これは非常に難しい。筆者の2台の所有車では、どちらも不可能だった。こうした場合、説明書では助手席よりの場所、つまり横にずらして取り付けるように指示している。

言われるまでもなくそうするさ、とばかりにルームミラーの左隣に取り付けたが、電源を入れてディスプレイの映像を見て愕然とした。画面の右1/3ほどにルームミラーが映り込んでいるのだ。普通のドライブレコーダーなら真横にあるルームミラーが映り込むことはありえないが、本機の最大の特徴である広い視野角が裏目に出たわけだ。

何とかならないかと取り付け場所を探したが、考えてみれば、横方向に移動しても解決するはずがない。なぜなら、視野角が200度の本機ではルームミラーと同じ高さに取り付けてルームミラーが写らない場所は、ルームミラーの真後ろ以外にないからだ。しかし、そこは狭くて取り付けができない。

仕方なくルームミラーの下に取り付けたが、筆者の所有者のうち1台はルームミラーの下に取り付けると20%のエリアをはみ出してしまうため、ルームミラーが映り込まないように取り付けることが不可能だった。要するに、本機は本体サイズが大きいため、取り付ける車種を選ぶということだ。これは購入前に確認した方がいいだろう。


◆驚異的な広視野角、記録映像としては文句ない画質も特有のクセが

もう1台の所有車はルームミラーの下でも20%のエリアに十分収まった。しかも、この位置だとディスプレイは見やすいしボタン操作もやりやすく、ルームミラーの裏に潜り込ませるよりもむしろ快適だ。行儀のいい話をすれば、ルームミラーの横ではなく下にこのようなものがあるのは好ましくないのだろうが、視界をふさがれて危ないということも特に感じなかった。

なお、本機の電源はシガーライターに差し込むタイプではなく、アクセサリ電源とバッテリー電源を配線する必要がある。そのため誰でも取り付け簡単とはいかないので、DIYを趣味としている人以外は購入したショップやディーラーで取り付けてもらった方がいいだろう。

さて、取り付けが終わって、さっそく、近所を走行し、映像を確認してみた。視野角200度の映像は驚異的で、画面両サイドにAピラーが映り込み、そのさらに後方、サイドウインドウ越しの外の景色まで写っている。ほかのドライブレコーダーだと、斜め前を走っていた車が映像に映っていなくてがっかりすることもあるが、本機ではそういったことはあり得ない。人間とほぼ同じ視野角を実現しているのだから、前を向いて見えているものは、映像にも映るのだ。

これだけ広い範囲を撮影しているということは、一つ一つの被写体は非常に小さく写るのだが、そこはフルHDの画質がものをいう。非常に精細なので小さく写った被写体もはっきりと見えるのだ。本機のフルHDはスペックだけのごまかしではなく、レンズの品質や画像処理エンジンも非常にレベルが高い。フルHDの解像度をちゃんと使い切っているといえる。

ただ、しばらく見ていておかしなことに気がついた。画面の右半分と左半分で微妙に明るさが違うのだ。どうやらカメラごとに独立して露出調整を行い、それを特に再調整することなく、そのままつなぎ合わせているためであるらしい。この現象は左右どちらかの空に太陽が映り込んでいるようなシチュエーションではかなり極端に発生する。万が一の証拠を撮影するという意味では全く問題ないが、ドライブの映像を残すといった用途に使う場合はちょっと気になるかもしれない。

それともう一つ気になったのは、本機には解像度の設定がなく、フルHDでしか撮影できないことだ。そのため録画できる時間は32GBのマイクロSDカードを使っても5時間20分と、短めになっている。
《山田正昭》

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