東京駅丸の内口に大規模歩行者空間…2017年完成目指す

鉄道 企業動向
2017年春の完成を目指す東京駅丸の内駅前広場のイメージ。駅前広場の中央部に広大な歩行者空間を整備し、その両側に交通広場を配置する。
  • 2017年春の完成を目指す東京駅丸の内駅前広場のイメージ。駅前広場の中央部に広大な歩行者空間を整備し、その両側に交通広場を配置する。
  • 駅間広場の配置図。広場内を通っている都道を広場外周に再整備する。
  • 2014年末から先行的に使用を開始する予定の地下南口待合広場(仮称)のイメージ。地下北口にあるC62形蒸気機関車の動輪を地下南口待合広場に移す。
  • 東京駅丸の内地下エリア(地下1階)の配置図。JR駅と東京メトロ駅の連絡通路を拡幅する。

JR東日本は7月2日、東京駅(東京都千代田区)丸の内側の駅前広場整備計画がまとまったと発表した。東京都と連携して広場内を通る都道を広場外周に再整備し、中央部に大きな歩行者空間「都市の広場(仮称)」を設置。その両側に交通広場を設ける。

「都市の広場」の面積は約6500平方m。行幸通りとの一体性を考慮し、白を基調とした御影石舗装を採用してケヤキを列植する。植栽への散水は丸の内駅舎の排水を浄化処理した再利用水を使う。照明は3灯式ポール照明柱をケヤキと平行に配置する。また、芝生(約1200平方m)と水景(水深5mm程度)により夏場の路面温度の上昇を抑える。

交通広場は「都市の広場」の南側(約6300平方m)と北側(約5900平方m)に配置。路線バスやタクシーなどの交通結節機能を集約し、サクラやモミジなどの木々を植える。歩道部の舗装は「都市の広場」と同じ御影石を採用する。

丸の内地下エリアの地下1階も再整備する。開発面積は約1万9000平方m、店舗面積は約4100平方mで、新たに4500平方mを掘削する。改札内外のコンコース内装を一新し、丸の内ビル前など周辺地下エリアと統一感のある整備を目指す。地下北口の動輪モニュメント(C62形蒸気機関車15号機の動輪)は地下南口付近の歩行者動線の結節点に移し、新たな待合いスペース「地下南口待合広場(仮称)」(約3500平方m)を整備する。

構内の歩行者ネットワークも強化する。地下中央口と東京メトロ丸の内線東京駅を結ぶコンコースの幅を現在の約7mから約14mに広げるほか、地下南口・地下北口の改札位置を見直して動線を分かりやすくする。

駅前広場は2015年冬から南部交通広場の使用を開始し、全体の完成は2017年春の予定。地下エリアは2017年夏の完成を予定しているが、地下南口の待合広場は先行的に整備して2014年末の使用開始を目指す。

東京駅は今年12月に開業100周年を迎える。JR東日本は「次の100年を見据え、丸の内駅舎とともに永く親しまれる広場空間を創出します」としている。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集