大阪府議会は6月6日、泉北高速鉄道線とトラックターミナルを運営する府の第三セクター・大阪府都市開発(OTK)の株式を南海電気鉄道に売却する議案を可決した。これを受けて南海電鉄は同日、OTKの経営に関する基本的な考えを発表した。
それによると、南海線と泉北高速鉄道線の乗り継ぎ運賃を一律80円値下げし、現行の20円割引から100円割引に拡大。これにより難波(大阪市中央区)~和泉中央(大阪府和泉市)間27.7kmの大人片道運賃は、現行の630円から550円になると見られる。南海線内のみの運賃と比較した場合、難波~貝塚間28.6kmが現行550円で、主要区間では運賃水準がほぼ同じになる。このほか、通学定期の割引率も現行の約60%から約70%に引き上げ、利用者の実質負担では約25%の値下げとする。
トラックターミナルの東大阪流通センター(東大阪市)と北大阪流通センター(茨木市)も維持する。南海は「ネット通販の隆盛など、物流業界の変化にも柔軟に対応していくため、当社が総合不動産デベロッパーとして培ってきたノウハウを活用し、施設の高度化・近代化に長期的な視点で取り組んでまいります」としている。