【新聞ウォッチ】あすから消費税8%、増税影響「一時的」、それとも「長引く」?

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年3月31日付

●冲ノ島事故5人死亡、桟橋建設中に転覆(読売・1面)

●消費税あすから8 %、新年度「住宅ローン減税」拡大(読売・1面)

●羽田国際線1.5倍に、航空各社昼の増便強(読売・3面)

●増税影響「一時的」48%、本社世論調査、景気回復持続に期待(毎日・1面)

●三菱自、フォード工場買収、フィリピン東東南アジアで生産増強(日経・1面)

●パナソニック、1兆円投資、5年間で、車・住宅など成長分野(日経・11面)

ひとくちコメント

消費税増税前のラストサンデーとなった3月30日のスーパー、家電量販店などは駆け込み客で大混雑。この日ばかりはセダンよりもミニバンのほうが良かった思ったマイカー族も少なくなかったようだが、日頃は閑散としている店先の駐車場が終夜満車状態という光景も久し振りである。

きょうの各紙も「5%のうちに、店頭熱気、増税前ラストサンデー」(日経)などと、「東京練馬区の家具量販店『ニトリ成増店』は、午前10時の開店から1時間もたたずに約300台の駐車場がほぼ埋まり、レジに長い列」と伝えている。

テレビのニュース番組では、ガソリンスタンドの給油に長蛇の列ができたと報じていた。インタビューに応えていた中年女性は「まだ半分残っているが、値上げ前に給油にやってきた」と話していたが、仮に5円値上げで20リットル給油しても100円程度。待ち時間を考えてもそれほと得するとも思えない。消費者心理というものは恐ろしい。

気になるのは増税後の影響である。きょうの毎日の全国世論調査では「一時的」と答えた人が48%で「長引く」と答えた人の41%を上回り「景気回復への期待感が持続している」とみている。

調査結果のように影響は一時的ならば問題はないが、消費者心理を知り尽くしているセブン&アイ・ホールディングの鈴木敏文会長は、日経の「月曜経済観測」で「見極めは6月だ」と判断。

しかも「4月以降は消費喚起のための既存商品の価格競争が起こる」と予測しながら「企業が率先してデフレを誘発するようなことはあってはならない。今までなかった商品は誰も欲しがる。価格と価値の競争で軍配が上がるのは価値だと確信している」と述べている。

自動車メーカーでもブランド価値の競争が、消費増税後の明暗を分けることになりそうだ。

《福田俊之》

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