世界の地球観測衛星によるマレーシア航空機捜索マップ スカイボックス社が公表

航空 テクノロジー
デジタルグローブ社が3月11日から公開しているクラウドソーシング人道支援サイトTomnod.comでは、同社の地球観測衛星による画像を目で確認し、航空機の手掛かりをタグ付けすることができる。「救命ボート」「油膜」「残骸」「その他」のタグが用意されている。
  • デジタルグローブ社が3月11日から公開しているクラウドソーシング人道支援サイトTomnod.comでは、同社の地球観測衛星による画像を目で確認し、航空機の手掛かりをタグ付けすることができる。「救命ボート」「油膜」「残骸」「その他」のタグが用意されている。

2013年3月13日スカイボックス イメージング社は、同社の光学衛星『Skysat-1』を始めとする世界各国の地球観測衛星が、マレーシア航空MH370便の捜索を行った区域が一目でわかるマップを公表した。

3月9日に消息を絶ったマレーシア航空の捜索には、航空機や船からの捜索に加え、広範囲を一度に観測できる地球観測衛星が投入されている。中国の光学地球観測衛星「高分1号」が3月13日、海上に漂う破片のようなものを捕えた画像を公開するなど、手掛かりの発見が機体されている。

スカイボックス社が公表したマップは、同社のパートナーで地図サービスベンチャー企業のマップボックス社が作成した、地図上に衛星画像をプロットしたもの。世界の宇宙機関、企業など6団体が運用する衛星から、マレーシア周辺地域をどのように観測しているか、また画像の撮影日がわかるようになっている。

地図にプロットされた衛星と運用機関

デジタルグローブ社:高解像度地球観測衛星ワールドビュー1、ワールドビュー2からの光学画像。撮影日は3月10日、3月11日。デジタルグローブ社は撮影した画像を同社の人道支援サイト「Tomnod」で公開しており、世界のボランティアが分割された画像を1枚ずつ確認して、漂流物や油膜などの痕跡発見に協力できるようになっている。

アストリウム社:仏アストリウム(現・エアバスディフェンス&スペース)が開発したフランス宇宙庁(CNES)の光学地球観測衛星、SPOT5、SPOT6、プレアデス1A、プレアデス1Bによる画像。画像取得日は3月10日、3月11日、3月12日。

NASA/USGS:NASAとUSGS(アメリカ地質調査所)が運用する光学地球観測衛星、ランドサット8号の画像。解像度は14メートルと大きいが、光学衛星の中でも広い範囲を一度に観測できる。画像取得日は3月10日、3月11日、3月12日。

韓国航空宇宙研究院:KARI(韓国航空宇宙研究院)が運用する地球観測衛星KOMPSAT-2(アリラン2号)の画像。観測幅は小さいが、タイランド湾やスマトラ島の上空を観測している。画像取得日は3月11日。

ブラックブリッジ社:ブラックブリッジ社(旧・ラピッドアイ社)のラピッドアイ衛星による光学観測画像。5機の光学衛星が高頻度で地球を周回しており、1日に広い範囲を観測できる。画像取得日は3月12日、3月13日。マレーシア北側とマラッカ海峡を重点的に撮影している。

スカイボックスイメージング社:スカイボックス社が開発、2013年11月に打ち上げられた高解像度地球観測衛星、スカイサット1の画像。画像取得日は3月12日。

《秋山 文野》

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