3月10日、ケータハム『セブン』の入門モデル、「160」が発表された。価格は365万円(税抜)。日本の軽自動車企画枠に収まる全長3100mm × 全幅1470mm × 全高1090mmのボディサイズとスズキ製の660ccのK6Aターボエンジンを搭載したことが話題になっている。
入門モデルという位置づけではあるが、走りの性能はB/Cセグメントのスポーツハッチを凌ぐパフォーマンスを発揮する。エンジン出力は最高出力58.8kW(80PS)/5500rpm、最大トルク107Nm(10.9kgm)/3400rpmにすぎないが、480kgという超軽量ボディにより、6kg/psというパワーウェイトレシオはスポーツカーと呼ぶに値する。余談だが、この数値は奇しくも先日発表されたばかりのVW『ゴルフ R』(1500kg/250ps)と同値だ。
PWRでこの値に近いスポーツモデルをいくつか挙げると、ロータス『エリーゼ』(900kg/136PS)が6.62kg/ps、トヨタ『86』(GT 6MT 1230kg/200ps)は6.15kg/ps。アウディ『TTSクーペ』(1470kg/272ps)が5.40となっている。
もちろんこれらのモデルとは排気量やギア比も大きく異なっているので、一概にその速さを比較することはできない。たとえば、PWRでセブン160にわずかに劣るトヨタ86だが、0-100km/h加速では6.8秒と、逆にセブン160を0.1秒凌いでいる。
一方、中低速コーナーの多いショートサーキットなどでは慣性モーメントの小さい軽量ボディを活かせるセブン160が互角以上に渡りあえる可能性は高い。ただ、セブン160にはESP(横滑り防止装置)はおろかトラクションコントロールやABSも非搭載。さらにいえばLSDもセブン160には設定はないため、速く走らせるためには相応のドライビングスキルが要求されるだろう。