古野電気は、同社の魚群探知機が電気学会の第7回電気技術顕彰「でんきの礎」に選定されたと発表した。
電気学会の電気技術顕彰「でんきの礎」は、同学会が2008年の創立120周年記念事業の一環として、「社会生活に大きく貢献した電気技術」の功績を称え、その価値を広く周知する目的で設けた。技術史的価値、社会的価値、学術的・教育的価値のいずれかを持つ約25年以上経過した電気技術の業績について、年1回顕彰する。
これまでソニーの「ウォークマン」や鉄道総合技術研究所の「新幹線鉄道システム」など、計41件を顕彰しており、7回目となる今回は、同社の魚群探知機を含む6件が選定された。
今回選定された魚群探知機は、水中に超音波を送信し、その反射波の受信により魚群を映像化して探知する装置。1948年に世界で初めて実用化した。
同学会は「でんきの礎」の選定理由として、「漁業に科学の目を与えて漁法に画期的な変革をもたらし、第2次世界大戦後、日本の蛋白質資源の安定供給に貢献」したことに加えて、「水産資源の保護管理にも重要な役割を果たしており、電気技術が水産業の近代化を実現した点で重要な価値を有する」としている。
「でんきの礎」授与式は、3月19日に電気学会全国大会で行われる予定。