気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年1月29日付
●円安効果好決算見通し、14年3月期賃上げムードも(読売・10面)
●トヨタ一時金235万円要求へ(読売・10面)
●ソニー、ルネサス工場買収へ(読売・10面)
●インド新工場、17年稼働、スズキ会長兼社長「年産75万台も」(朝日・9面)
●自転車死亡事故4700万円賠償命令(朝日・38面)
●東京五輪組織委、御手洗氏名誉会長に(毎日・23面)
●主張:貿易赤字拡大「もの作り」で反転攻勢に (産経・2面)
●京都の職人製作EVスポーツ車 (東京・6面)
●フォード、前期純利益26%増 (日経・7面)
ひとくちコメント
横断歩道などでも自転車に肩が触れそうになってヒヤッとした経験のある人も多いだろう。東京・大田区の横断歩道を歩行中、赤信号を無視したスポーツタイプの自転車にはねられ死亡した女性の遺族が、自転車に乗っていた46歳の男性会社員に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は約4700万円の支払いを命じたという。
きょうの各紙が社会面で大きく取り上げている。事故は2010年1月に発生。時速15~20キロの自転車にはねられて転倒し頭を強打、5日後に死亡した。男性は重過失致死罪で在宅起訴され禁錮2年、執行猶予3年が確定している。
判決後、原告の亡くなった女性の長男は「自転車に乗る人は、今回の判決を見て凶器になり得ると自覚してほしい」と語ったそうだが、自転車と歩行者による人身事故が後を絶たないことも事実だ。
産経によると、自転車と歩行者の事故は2008年の2959件をピークに減少傾向にあるが、2000件台を割れない状態が続き、死亡事故も毎年5件程度起きている。賠償額も9500万円の支払い命令が出るなど高額化している。
悪質な自転車の運転者を取り締まる改正道交法が成立したとはいえ、相変わらず歩道を猛スピードで走るマナーの悪い自転車も目に付く。自転車に乗る人は、原告の「凶器になる」という発言を重く受け止めるべきだろう。