新たな高速道路料金の決定を前に、ETC普及で四輪車に遅れをとる二輪車について、業界があせりを募らせている。
二輪車販売店の全国組織である「全国オートバイ組合連合会」(AJ)は11日、太田昭宏国土交通相を表敬訪問した。
関係者によると、ここで話題にしたのは、ETC車載器の購入補助と、それに伴う高速道路料金引き下げの2点だけ。
「要望したいことはいろいろあるが、最も実現していただきたいことを直接お話したかった」(吉田純一会長)
高速道路料金について、いつから要望をしているのかという太田氏の問いかけに、「もう20年にわたって」と答える一幕もあったという。
ITS関連サービスで国内の二輪車は、完全に取り残された状態だ。最近になってようやく一部の大型新車で、ETC車載器搭載のスペースが設けられるようになったばかり。
車載器も四輪車では、すでにITSスポット対応(DSRC)車載器が商品化され、次世代型が拡大の兆しを見せている。
伸び悩む車載器搭載に、購入補助ではずみをつけたい。働きかけにも力がこもる。
高速道路料金に関連する話題は、自民党オートバイ議連(逢沢一郎会長)が太田氏に手渡した要望書の中にも盛り込まれていた。