イタリアのスーパーカーメーカー、フェラーリが2013年3月、ジュネーブモーターショー13で発表した『ラ・フェラーリ』。その生産台数の限定499台が、全て完売したことが分かった。
これは12月4日、米国の『NBCニュース』の電子版が伝えたもの。同メディアのインタビューに対して、フェラーリ北米法人のマルコ・マッティアッチ社長兼CEOは、「ラ・フェラーリは499台を生産する計画で、そのうち米国向けは120台だ。499台の全てが完売した」と語ったという。
ラ・フェラーリは、フェラーリ初の市販ハイブリッド車。『F12ベルリネッタ』用の6262cc V型12気筒ガソリンエンジンは、最大出力が800psまで引き上げられ、9250rpmという高回転まで回る。これにフェラーリのハイブリッドシステム、「HY-KERS」から、モーターの最大出力163psが加わる。システム全体で963psという圧倒的パワーを引き出す。
最新のHY-KERS は2モーター方式で、ミッドシップにV型12気筒エンジンをレイアウトし、7速デュアルクラッチ・トランスミッションと1個目のモーターを一体設計。さらに、2個目のモーターは、エンジンの前方にレイアウト。2つのモーターは、バッテリー(二次電池)と接続される。そして減速時には、モーターがジェネレーターの役割を果たし、発生した電力をバッテリーに蓄えるというシステム。
このHY-KERSが、排出ガスを低減すると同時に、パフォーマンスを向上。フェラーリによると、ラ・フェラーリは『エンツォ』比で 0-200km/h 加速タイムを約1割短縮。排出ガス性能はおよそ40%も低減させているという。0‐100km/h加速は3秒以下、最高速は350km/hオーバーの実力。
ラ・フェラーリの価格は、1台およそ100万ユーロ(約1億4000万円)。その全てが完売したことで、フェラーリが狙う希少性が保たれることになる。