富士急行は11月21日、『フジサン特急』として運用している2000形電車(旧・JR東日本165系改造車「パノラマエクスプレスアルプス」)について、3両編成2本のうち1本をJR時代の塗装に変更すると発表した。11月30日から運行を開始する。
「パノラマエクスプレスアルプス」は国鉄分割民営化直前の1987年3月に運行を開始。165系急行形電車を団体・臨時列車用の車両に改造したもので、各編成の片側に小田急ロマンスカーのような前面展望室を設置した。分割民営化に伴いJR東日本が引き継いだが、2001年に引退。これを富士急が譲り受けて塗装を変更し、翌2002年から富士急行線の『フジサン特急』として運行されている。
富士急は2000形の後継車両として小田急電鉄から特急ロマンスカー20000形「RSE」を譲り受けており、2014年夏の運行開始を目指して改造工事が進められている。これに伴い、2000形2編成のうち2002号編成が2014年2月上旬に引退することになったことから、引退記念として2002号編成を「パノラマエクスプレスアルプス」時代の塗装に変更することにした。
運行開始初日の11月30日は、大月8時13分発の河口湖行き『フジサン特急1号』から運転を開始。当日は河口湖駅と富士山駅、下吉田駅を会場とする「富士急電車まつり2013」が開催されることから、河口湖~下吉田間を結ぶ臨時列車『電車まつりシャトル2013』としても運転される。その後は2014年2月上旬の引退まで『フジサン特急』で運用される予定。