川崎重工業のモーターサイクル&エンジンカンパニーのプレジデントである紀山滋彦常務執行役員は、東京モーターショーのプレスブリーフィングで3つのことを強調した。
1つ目が「多様なお客様の要望に応える」こと、2つ目が「テクノロジーで頂点を目指す」こと、そして3つ目が「独自性と革新性を追求する」ことだ。その2つ目と3つ目を具現化したとも言えるのが、今回の東京モーターショーで出展した三輪電動ビークル『J』である。
「Jは街乗りからスポーツ走行まで、異なるシーンに一台で対応することができる、未来のパーソナルモビリティです。これには川崎重工が保有する電気制御技術が詰まっています」と紀山常務。その一つが「ギガセル」と呼ばれるものだ。同社が開発した地上据置型ニッケル水素電池で、大容量の電力を蓄えることができ、公共電力の安定供給も可能とのこと。さらに、画期的な回生ブレーキも搭載されているそうだ。
「これからもモーターサイクルの世界では、皆様の心を躍らせる、わくわくするようなモーターサイクルライフを提供していきたい」と紀山常務は J を見ながら話していたが、その表情は「Ninja」シリーズが好調なこともあって明るかった。