日本郵船グループは、日本ユネスコ協会連盟が進める「天空の杜プロジェクト」に賛同し、社会貢献の一環としてカンボジア向けに飲料水の海上無償輸送を実施したと発表した。
カンボジアのシェムリアップ州では、浄水施設が整っていないため、雨水や濁った井戸水まで飲料水や医療現場で使われることもあり、多くの子どもが、下痢や感染症などの健康被害を受けている。
こうした状況を改善するため、天空の杜プロジェクトは「安全な水は生きる源。子どもたちに安全な水を届けたい」との考えからスタートした。プロジェクトでは、富山環境整備の協力のもと、今後3年間で同州内の4つの公立病院と15村の寺子屋の子どもたちに合計155万本(77万5000リットル)の飲料水を届け、同時に水の浄化設備を設置するなどして、住民が安全な水を飲める環境を整備していく予定。
今回の輸送は、プロジェクトの第1弾で、日本郵船が運航するコンテナ船に飲料水を積み込んで9月に富山港を出港、10月18日にカンボジア・プノンペン港に到着した。このあと陸路で輸送され、11月3日シェムリアップ州に到着した。
日本郵船は、今後も同プロジェクトの飲料水輸送に携わっていく方針で、良き企業市民として、引き続き社会貢献活動に取り組んでいくとしている。