ダイハツ工業は10月3日にフルモデルチェンジした新型『タント』を発売した。
新型タントのデザインについて、デザイン部主査の岩村卓氏は「タントのDNAである”広さ”と”使いやすさ”を突き詰めようというのが大きなテーマでした。具体的にはAピラーを先代の48度から56度まで立てました。これにより、長いルーフ長と大きなキャビンを確保しました。人のいる空間を大事にしたかったのです」と語る。
新型タントの空力性能は同社の『ミラ』とほぼ同等のCd値を実現しているという。一般的にAピラーを立てると空力性能は悪化してしまうのだが、そのことに関して同氏は「開発の初期から空力のチームと協力して開発を行いました。流線型にすれば空力は良くなりますが、タントの場合は車内を広くしたいので、Aピラーのコーナーやボディ後部の角度を微妙に調整することで空力性能を達成させました」と語る。
”親しみ感”がある『タント』のデザインに対し、迫力のフロントフェイスを持つ『タントカスタム』のデザインについて同氏は「『タント』も『タントカスタム』も”使いやすさ”という基本性能は同じです。その中で、カスタムの方はフロントフェンダー、ヘッドランプ、バンパーの造形を大胆に変え、メッキパーツや大きなLEDヘッドランプを採用することで迫力や先進性、堂々さといったものを表現しました」と述べた。