スズキのインドネシア子会社「スズキ・インドモービル・モーター社」は、1Lエンジンを搭載した乗用車『カリムン ワゴンR』を発表したが、このクルマ、日本で販売しているワゴンRと似ているようで似ていない。どこがどう違うかを検証した。
一般呼称は『ワゴンR』。しかし、インドネシアで自動車に課されている奢侈税(税率10%)が免除されるLCGC(Low Cost Green Car)政策に適合するため、エンジンやボディサイズの他、インドネシア文化に根ざした名称やエンブレムを付けている。これが名称として『カリムン ワゴンR』となった理由だ。
車両は日本で販売されていた一世代前のワゴンRがベース。これに、1Lエンジンを載せるためにボンネットフードを延長して全長を3m60cmとしたが、全幅はそのまま。全高が3~5cmほど高くなっているが、これはインドネシアの道路事情を考慮して車高をサスペンションで調整した結果で、ボディそのものが大きくなったわけではない。つまり、車内の広さは前ワゴンRと同等の広さと考えていいだろう。
搭載した1リットルガソリンエンジンは最大50kw/6200rpm、最大トルク90N・m/3500rpmを発揮。排気量が大きい分、日本で発売しているノンターボのワゴンRよりも明らかにパワフルでトルクもある。定員が5名となってはいるが、このパワーがあれば充分な動力性能を発揮することだろう。
会場にはシチュエーションに合わせた特別仕様車もショーのために数多く出展。ラグジュアリーからアウトドアまで多彩なグレードを用意した。また、参考出品車として『スティングレー』を出展。日本と同様、メタル風グリルをフロントグリルに施し、スポーティかつプレミアムな位置付けとしている。