JAXA、超低高度衛星技術試験機の実用化に向けて小型衛星で技術実証へ

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SLTSのミッションと概要
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、超低高度衛星技術試験機(SLATS)を小型衛星で技術実証のうえ短期間・低コストで開発するとの方針を発表した。

今後の開発方針では、早期に成果を出すため、小型衛星で技術を実証する。搭載機器は、海外を含め可能な限り既存技術を活用、新規に開発する必要のある機器は、フロントローディングの成果を活かして、早期にPFMを製作して打上げる一段階開発方式とする。

研究開発本部を含め、全JAXAの専門家を含めた連携協力により、技術課題を克服するとともに、効率的な開発を推進する。

また、SLATSの開発を通じ、実用機設計に必要な技術や、ノウハウを蓄積する。

高度200~300kmの超低高度衛星は、積極的に軌道変換することが可能で、観測精度の向上やこれまでの技術では困難だったミッションを実現できる。JAXAでは、これまで培ってきたイオンエンジン技術による超低高度で軌道維持・軌道変換技術を実証する。加えて、超低高度衛星の設計に必要な大気密度や原子状酸素に関するデータの取得や、観測・ポインティングとイオンエンジン制御の相互影響についての評価も実施する。

今後の開発スケジュールは2013年までに詳細設計を完了し、2014年から維持設計に移行、設計審査やバス機器製作・試験、ミッション機器製作・試験を通じてシステム製作・試験を実施する。2016年に開発完了審査を経て、打上げる予定。

《レスポンス編集部》

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