MFJ全日本ロードレース選手権・第6戦は8月25日、スポーツランドSUGOで決勝レースが行われた。
予選4番手の加賀山就臣(スズキ)のホールショットで始まった決勝レース。しかし、その加賀山がSPインでハイサイド転倒して戦列を離れてしまう。この段階でトップに立っていたのは津田拓也(スズキ)で、中須賀克行(ヤマハ)が僅差で津田を追う。そして中須賀の後方には柳川明(カワサキ)と高橋巧(ホンダ)が続き、この4台がレース序盤でトップグループを形成する。
その後、トップ津田がペースを上げたの対して、中須賀のラップタイムは上がらずに、15周目には柳川に2番手のポジションを明け渡してしまう。さらに19周目の第1コーナーでは、中須賀は高橋にも抜かれて4番手となってしまった。
20周を過ぎたあたりからピットインするチームが現れるが、ピットインの際には、ライダーは降車し、最低15秒のピットストップが義務づけられている。しかし、電動ツールの使用が禁止されていることから、前後のタイヤを交換するだけで15秒程度はかかる状況で、給油を行えばさらなる時間を要する状況だ。
トップグループで真っ先にピットインしたのが高橋で、その後に津田もピットイン。これでトップは柳川となり、中須賀が2番手となる。そして28周目の第1コーナーで柳川が転倒したことで、中須賀がトップでピットインすると、チームスタッフは予定通りにリアタイヤの交換と給油を完璧にこなして、最小限のタイムロスで中須賀をトップのまま戦線へと送り出すことに成功。中須賀の連続走行は予定通りのことで、吉川は、中須賀の不慮の事態に備えて常に走行準備を整えており、中須賀の精神面での支柱的役割を担った。
レース終盤は、中須賀、高橋、津田の3人が僅差でトップ争いを展開。42周目に高橋が第3コーナーで中須賀に仕掛けるシーンもあったが、その先で高橋はオーバーランしてしまい中須賀が首位を堅持すると、0.072秒差で高橋を抑えて今季2勝目のチェッカーを受けた。
■JSB1000 第6戦決勝
1位:中須賀克行 ヤマハ
2位:高橋巧 ホンダ
3位:津田拓也 スズキ
4位:柳川明 カワサキ
5位:渡辺一樹 カワサキ
6位:藤田拓哉 ヤマハ
■ポイントスタンディング
1位:高橋巧 ホンダ 100P
2位:柳川明 カワサキ 94P
3位:津田拓也 スズキ 87P
4位:中須賀克行 ヤマハ 86P
5位:秋吉耕佑 ホンダ 72P
6位:加賀山就臣 スズキ 71P