1周20.8km、高低差約300m、コーナー数172という世界一過酷な条件のサーキット、ドイツ・ニュルブルクリンク北コース。そのニュルブルクリンクを走る世界最速の“ニュルタクシー”、ジャガー『XJ』が事故を起こした。
タクシーといっても、一般客を乗せて営業運転するわけではない。ジャガーカーズがXJの高性能ぶりをアピールする目的で、特別に製作した1台だ。ジャガーはこのXJのニュルタクシー仕様に顧客を乗せ、ニュルブルクリンクでデモ走行を実施している。
ジャガーXJのニュルタクシー仕様は、ロングホイールベース仕様の「XJスーパースポーツ」グレードがベース。5.0リットルV型8気筒スーパーチャージャーは、最大出力510ps、最大トルク63.7kgmの性能はそのままに、スポーツサスペンションや強化ブレーキを含めた「スポーツ&スピード」と名付けられたパッケージオプションを装備。通常250km/hで作動するリミッターは、280km/hに変更された。
ボディカラーは、専用のマットグレーで塗装。室内には、ロールケージと4脚のバケットシートが装備された。全ての座席に4点式シートベルトが備わるのは、ニュルタクシーらしい部分。
このジャガーXJのニュルタクシー仕様がこのほど、ニュルブルクリンクを走行中にクラッシュ。偶然にも、その瞬間を捉えた映像では、XJが車両のコントロールを失い、コースアウト。ガードレールに激突する様子が収められている。