【新聞ウォッチ】スズキが海外投資拡大、インドネシアに1000億円で新工場

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年7月29日付

●山口・島根記録的大雨、1人死亡、児童ら480人孤立 (読売・1面)

●アジア成長の限界、新興国のひずみ、企業進出曲がり角、消えゆく若い労働力 (朝日・2面)

●スズキ、アジア新工場、インドネシア年産20万台へ (朝日・3面)

●クルマ館 基礎からレースまで、ホンダスポーツ&エコプログラム (毎日・8面)

●4~6月期決算発表、31日ピーク、円安高まる増益期待、内需波及成長の鍵、設備投資「勢い弱い」自動車業界も慎重 (産経・3面)

●「あゝ上野駅」心に響く、北の玄関口開業130年 (産経・26面)

●マツダ営業益350億円、4~6月、20倍、独自エコカー好調(日経・1面)

●東京の地下鉄、終電響く、国交省・都と検討、乗り継ぎ便利に (日経・1面)

●シェア首位、16品目で交代、国内100品目12年調査(日経・11面)

ひとくちコメント

「円安になったから、国内に戻せと言われても簡単には戻らない」と主張するスズキの鈴木修会長だが、その発言を裏付けるような海外での設備投資を拡大するニュースが報じられている。

スズキがインドネシアのジャカルタ近郊に自動車の組立工場とエンジン工場を新設すると、7月28日の日経朝刊が1面トップで報じたのに続き、きょうの朝日や産経なども追随している。

記事によると、2014年をめどにインドネシアに2か所目の乗用車工場を新設。投資額は約1000億円規模になる見通しで、新工場で生産する車種は、軽乗用車「ワゴンR」をベースに、軽自動車(660cc)より大きめのエンジンを搭載した小型車となる見込み。

東南アジア市場の中でも、需要の拡大が期待されるインドネシアへの投資は、スズキばかりでなく、トヨタ自動車や三菱自動車なども生産能力の増強を計画。昨年11月には、豊田章男社長をはじめ、デンソーやアイシン精機などトヨタグループ6社のトップがユドヨノ大統領と面会し、今後5年間で約13兆ルピア(1070億円)以上の投資と、9000人の新たな雇用を約束している。

きょうの産経の「今週の焦点」では、「企業収益の拡大を思惑通りに設備投資に結び付け、景気回復のすそ野を広げることができるかが、アベノミクスの今後の焦点だ」と指摘している。だが、自動車業界では、スズキのように海外での大型投資は積極的でも、国内では現状維持が精一杯だろう。

《福田俊之》

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