【三菱 eKワゴン 試乗】全体としてのバランスがいい自然吸気エンジン…諸星陽一

試乗記 国産車
三菱 eKワゴン
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三菱と日産が共同で開発したということで話題沸騰中の『eKワゴン』に試乗した。

eKワゴンは全グレードに自然吸気エンジンを積む。試乗したのはアイドリングストップ機構付きの最上級グレードG。車両本体価格は124万円、エコカー減税は100%(免税)となる。同社の見積もりサイトで見積もった(7月登録)ところ、乗り出し価格は134万7220円であった。

乗り込んでインパネあたりを撫でていると、これがけっこうしっかりした感触。硬すぎず、冷たい感じもなく軽自動車としては高級な雰囲気。試乗グレードのGはドアトリムの一部にファブリックを組み込んだり、レザーステアリングを装着したりするなどして、高級感を向上している。

当たり前のことだが49馬力のエンジンは決してパワフルではない。だが、それほどの不足感も感じない。一般道のみの試乗であったということも影響しているだろうが、普通に買い物などに使うならこれで十分というイメージ。

エンジンもさることながら、CVTの性能がよく、上手に減速しトルクアップしていることも影響している。さらにCVTのセレクトレバーにはDsと呼ばれるスイッチが付いて、これを押すことでギヤ比が低めの設定になる。さまざま条件があるがエンジン回転数で約1500回転程度上昇する。このスイッチを上手に使えば、ちょっときつめの坂道などもストレスなく登れる。

アイドリングストップは13km/h以下で作動する。赤信号でブレーキペダルを踏みつつ交差点に近づいたような状態で、停止する寸前にブレーキをゆるめるような操作をすると、エンジンが再始動することがある。こうした状況でのトルク変動は大きく、停止直前に神経を使う場面もあった。このあたりはまだ改良の余地がありそうだ。

試乗車のタイヤは155/65R14サイズで、カスタムのターボ車と比べると1サイズ細いが、これが絶妙のマッチング。限界は低いが乗り心地や操縦安定性はいい。大きなうねりをもった路面でもしっかりとした動きでショックを吸収してくれる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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