ISS日本実験棟「きぼう」の中を見渡せるスマホアプリ配信を開始

宇宙 テクノロジー
kibo360°タイトルバック。MISSION MODEをクリアすると、FREE MODEも遊べるようになる。
  • kibo360°タイトルバック。MISSION MODEをクリアすると、FREE MODEも遊べるようになる。
  • 2012年11月17日に「きぼう」船内実験室で撮影された星出宇宙飛行士。kibo360°の各種案内は彼が努めてくれる。
  • kibo360°の画面。文字通り「きぼう」の船内を360°リアルに再現している。ベースとなった写真は2012年7~11月に撮影された最新のもの。
  • 「きぼう」船内に設置されているさまざまな装置の解説を読むこともできる。
  • Facebookに投稿することも可能。「宇宙なう」。
  • 装置の解説意外にも、さまざまな仕掛けが用意されている。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月31日、電通と共同で、スマートフォン(iOS)用アプリケーション「kibo360°」を開発し、iTunes Storeにて配布を開始したことを発表した。

kibo360°は、国際宇宙ステーション(ISS)に設置された、日本実験棟「きぼう」の船内をスマートフォンで360°詳細に見回すことのできる機能を搭載した日英2ヵ国語対応のアプリケーションだ。今回はiOS用だが、夏にはAndroid OS用も配布の予定である。

船内の写真は、第32/33次長期滞在(日本時間2012年7月17日~11月19日)にて星出彰彦宇宙飛行士が撮影を行った最新のものが使用された(実際にはCGとして若干加工されている)。また星出宇宙飛行士はナビゲーターとしてもアプリケーションに登場し、「きぼう」船内や各種実験装置などの設備を案内してくれる。

さらに「MISSION MODE」もあり、こちらでは星出宇宙飛行士のガイダンスに従って、ミッションを行っていく。ミッションとはいっても、指示された船内設備の場所を学習していくという簡単なものだが、ミッションを遂行する中で、「きぼう」内に実際に設置されているさまざまな装置の解説を読むことができるという仕組みになっている。

すべてのミッションをクリアすると得点として、宇宙飛行士と同じ視点で見た宇宙からの地球を見ることが可能だ。そして、宇宙から地球を見た感想をFacebookに投稿することができるようになる。ちなみにFacebookを使って宇宙に疑似チェックインする機能もあり、kibo360で遊んでいること(宇宙にいること)を友人と共有することも可能だ。

MISSION MODEをクリアすると、「FREE MODE」に進むことが可能だ。同モードは加速度センサがスマートフォンの動きを感知する仕組みを利用しており、スマートフォンを手に持って歩くことで、自由に船内を回遊することができ、各種装置の解説を読むこともできるようになっている。無重力の雰囲気を味わえるというわけだ。

そしてkibo360°の完成を記念し、6月14日(金)にお披露目無料イベント「Meet the Astronaut 野口聡一「見上げる宇宙から感じる宇宙へ」」が、Apple Store 銀座3Fシアターにて開催される。時間は19時から1時間、会場は18時45分となっている。定員は60名で、当日先着順だ(事前受け付けなし、会場にて)。

イベントには、タイトルにある通りに野口宇宙飛行士が登場し、kibo360°を紹介するデモンストレーションを行うと同時に、ゲストにロシアでの宇宙飛行士訓練を行うほど大の宇宙好き(息子さんと一緒に)で知られる雅楽師の東儀秀樹氏を迎え、そのロシアでの宇宙飛行士訓練や、宇宙と音楽について互いの体験談を交えながら語り合うとしている。

詳細なプログラムは以下の通り。

第1部(10分):野口宇宙飛行士によるiPhone/iPadアプリケーション紹介デモンストレーション
第2部(40分):トークショー(宇宙飛行士 野口聡一×雅楽師 東儀秀樹)
会場との質疑応答(10分)

このほか、会場ではkibo360°の実機体験コーナーも用意されている。またその模様は、イベント終了後、ポッドキャストとしてiTunes Storeから配信される予定だ。

《デイビー日高》

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